343話 興味を持つ
第345章
「では次の問題。AM39エグゾセミサイルはどういうミサイルだったかな」
「航空機から発射される対艦ミサイルだったね、アラン」
「そうですね、ドロンさん」
「ではAASMミサイルはどうかな」
「空対地モジュラーミサイルだね、アラン」
「そうそうそうです、ドロンさん」
「君たちよく勉強してきたな」
「この試験に絶対合格したいからね、当たり前だよ、アラン」
「そうですよ絶対に合格したいですからね、ドロンさん」
「よく自分は物覚えが悪いとか言う人が多いけれど、これは頭の回転がいいとか悪いとかそういう問題ではなく、やる気の問題だと思うね。自分の興味のあることだとか、切羽詰まれて覚えざるを得なくなってしまったことは簡単に覚えられるものだからね」
「そうだね。特に自分の好きなことだとすぐに覚えてしまうもんだね。学校の成績はあまりよくないのに、その人の趣味のことになるとやたら詳しいということがよくあるからね。物覚えが悪かったらそんなに詳しいことまで覚えられるわけないからね、アラン」
「そうですね。学校の勉強というものはほとんどの人たちにとっては好きでやるものではないですから、仕方なくやらなくてはいけないことですからね。これではなかなか覚えられないのも当たり前です。そうですよね、ドロンさん」
「そうだな、学校で習う科目って本当に退屈なものばかりだからな。これでは覚えられるわけがない。そこで重要なことはどうすれば興味が持てるようになれるかだ。学校で習う科目でも興味が持てればいいのだ。そうすれば簡単に覚えられるというものだ」
「ではどうすれば興味が持てるようになれるのかね、アラン」
「興味を持つということは自分に言い聞かせて持てるようなものではありませんからね、ドロンさん」
「自分が興味を持ったことに結びつけてしまえばいいのかもしれない。例えば物理が嫌な科目でも飛行機に興味があれば、どうして飛行機は空を飛べるのかを考えるためにはどうしても物理の知識が必要になってくるからね」
「好きなことに関係づければいいわけだね、アラン」
「ではこれからなるべくそうします、ドロンさん」 つづく
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