184話 面接で聞かれること 7

第186章

「面接で聞かれることはこれくらいですか」

「まだ半分くらいだよ」

「まだあるのですか」

「あるある」

「わかりました。ではお願いします」

「『あなたはEOPANという言葉で何を連想しますか』(Qu'évoque le mot EOPAN pour vous?)」

「やはり空母から飛び立っていく戦闘機ですね」

「そうだね私もそのようにこたえたよ」

「大きな海の中から空に向かって飛んで行く戦闘機そのもののイメージです」

「そうそう私もだ。私は以前フランス海軍ではジェット戦闘機ではなく輸送機のパイロットをしていたけれど、やはりEOPANと聞いたらすぐ空母の戦闘機を連想するね。では次の質問。『戦闘機、ヘリコプター、海上哨戒機、これらをあなたはどのようにして分類してますか、説明してください』(Comment justifiez vous votre classement de filière [chasse, helico, patmar]?)」

「かなり専門的な質問ですね」

「そうだね」

「どのようにこたえたのですか」

「戦闘機、これは直接敵と戦うための飛行機。ヘリコプター、これは兵員や物質を運んだり地上を詳しく捜索したりするための飛行機。海上哨戒機、これは駆逐艦や潜水艦を捜索するための飛行機。私はこのようにこたえたよ」

「戦闘機とヘリコプター、これらはわりとわかりやすいですね。普通の人たちもわかると思います。私もよくわかります。しかし海上哨戒機となると、よくわからなくなります」

「そうだね。この海上哨戒機という飛行機はかなり専門的な飛行機だからね。だから参考書などを読んで覚えておく必要があるね。私も受験するとき知らなかったから必死に覚えたよ」

 藤枝は機長が今まで話したことをできるだけ詳しくノートに書き留めていった。

「こういう専門的なことはすぐには覚えられないからそうやってノートに書いて、毎日書いたことを見ながら覚えていくしかないね」

「そうですね」   つづく

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