第183話 分類不能。

 8月177日……


 今日は運命の戦いの日。前回の戦いからわずか5日。あまりにも早すぎるペースだ。それに、今回はジュウザブロウさんが戦いに参加できない。さらに正体不明のDemiseデミス。何もかもが不安材料だ。外は今日も雨だ。深呼吸をし、レイヤースペースへと移動した。


 22時……

 全員が既に集まっていた。


『ジュウザブロウさん! 体は大丈夫ですか?』

【今日何回聞かれるんだ、その質問は……。大丈夫だよ。まぁ、戦うことはできないけどな】


 ジュウザブロウさんは同じ質問にうんざりしつつも、元気そうなアピールをしていた。とりあえずはよかった。とにかく、今日を乗り越えなくてはならない。


『そうだ。Demiseについては新しい情報はありましたか?』

【あぁ、それなんだが……】

【Demiseについてわかったのは、5体であることです。分類がどうもわからず、分類不能型としています】

『そうか、ありがとう。5体か……』

【前に6体を相手にしたこともあるし、なんとかなるやろ。まぁ、ヒカルさんもおるしな】


 リオンさんが冗談交じりに言う。


『それ、やめてくださいよー……』

【へへっ、いいじゃねぇか。ヒ・カ・ル・さ・ん】

『もう、グレンまで……』


 みんな笑っていた。決して浮かれているわけではない。リラックスしつつ、程よく緊張感もある。この雰囲気は悪くない。時間は、23時になろうとしていた。

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