第28話 ヒーロー。
”オリオンカフェ”の
俺たちに近付こうと、足が虫のようにゆっくりと動き出している。恐怖で
【アスカァ!!】
後ろから男の声がした。振り向くと、俺より年上と思われる男性が猛スピードでこっちに走って来た。そして、アスカの前に立った。
【すまない。倒せたと思ったんだが”コア”が壊れてなかったみたいだ。怪我はないか?】
会話や雰囲気から、アスカとは親密であることがわかった。また、身体のガタイの良さや言葉から滲み出る正義感から、強い人なんだと確信した。
【大丈夫よ。そっちこそ大丈夫? お手伝いが必要かしら?】
アスカがからかうように言うと男は答えた。
【問題ない。あと一撃で終わる】
にこやかに言うと、異形の生物に向かって構えた。
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