第194話 延長線上の世界。

 8月179日……


 昨日は楽しかった。本当に楽しかった。だが、ここは現実ではない。時間をゆがませ、本来は無いはずの8月の延長線上。やはり、終わらせなくてはならない。明日に向けて、決意を固めた。


 8月180日……


 決戦の日。今日で全てが決まる。俺はあの5体の”完成型”を思い出していた。どれも異質で、異様で、異常だった。歯を食いしばり、震えを止める。何をしたって、何が起こったって、時間は進んでいく。後悔の無いよう、やることをやるだけだ。


『よし……っ!』


 両方のほほを自分で叩いて気合を入れる。俺はレイヤースペースへと向かった。

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