第94話 決意。

『めっちゃ美味しそうじゃん!』

「熱々のうちに食べようぜ!」

「……うん!」


 3人で「いただきます」をして食べ始めた。それぞれ「ウマい」「美味しい」を連呼しながら食に集中した。わずか15分ほどで食べ終わると、余韻に浸った。


『美味しかったなぁー……』

「ありがとうな、レン」

「いいよいいよ。2人が満足そうな顔をしてくれるのが嬉しいんだ」

『この恩は絶対に返すからな』

「ジンのことはオレたちに任せとけ」

「2人とも……。ありがとう」


 店を出て、家へと帰った。帰る道すがら、公園やコンビニを見てみたが、ジンの姿はなかった。


『そう簡単には見つからないよな……』


 俺は捜索を切り上げ、家に帰った。風呂に入ってさっぱりとした。


『そういえば最近ニュース見てなかったな……』


 テレビを点けてみる。政治家の汚職事件、芸能ニュース、グルメ情報……。爆発事故については一切触れられていなかった。


『最近はDemiseデミスの攻撃を防げてるってことかな……』


 Sephirotセフィロトでも話題になっていないし、すっかり忘れられているのだろうか? まぁ、平和なことは良いことだけども。


【次の戦いまで、あと4日だ】


 グレンの言葉を思い出した。


 8月150日。この日にDemiseが来る。


『守らなきゃ。この街を……!』


 決意を胸に、俺は眠った。

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