第93話 相談。

「ボクの弟のことなんだけど……」

「あぁ、ジンか。あいつがどうしたんだ?」

「最近、夜遊びしているのか、夜中に部屋にいなくて……。電気点けっぱなしで、どこかに行ってるみたいなんだ……」

『昔は一匹狼って感じだったよな。友達でもできたのか……?』

「夏休みとはいえ、夜中に遊びに出るような友達はちょっと不安だな」

「そう! そうなんだよ! ジンに友達ができるのは嬉しいけど、どんな人たちと付き合ってるのか心配で……」


 レンは不安そうに顔をゆがめた。


『大丈夫だ。あいつに限って、そんな奴らとはつるむことはないだろ』

「あぁ、そうだ。ジンは正義感があるやつだしな」

『どこかで見かけたら、声かけてみるよ』

「オレもそうする! 可愛がってたあいつが変なことなってたら、オレたちも嫌だしな」

「ヒカルくん……ショーマくん……」


 レンが目をうるませる。


『いつも美味しい店に連れて行ってもらってるしな。これぐらいお安い御用さ。な、ショーマ?』

「あぁ、そうだ。オレたちに任せとけ!」

「ありがとう……。2人に話してよかったよ……」


 話が終わるタイミングで、料理も出てきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る