第275話 盲目の世界で。
目の前が真っ白になった。
【うわぁっ!】
【ぐっ……!】
【がはっ!】
みんなの声が聞こえる。
【やめろォォッ!】
ジュウザブロウさんの叫び声だ。足音と戦っていると思われる音が響く。だんだんと目が見えるようになってきた。目の前には倒れた仲間がいた。リオンさん、ジン、そしてカイユウがそこにいた。
『みんな! 大丈夫か!?』
急いで駆けつける。みんな息はしている。見たところ、大きな外傷はなさそうだ。おそらく打撃による衝撃で気を失っているだけだ。
【ヒカルさん……?】
目が開ききっていないオトハちゃんがフラフラしながら近づいてきていた。
『オトハちゃん! とりあえずしゃがむんだ』
【は、はい!】
オトハちゃんは目をこすりながら、なんとか目を開いた。
【……っ!?】
『みんな、大きな外傷はなさそうなんだ。すまないが、
【……はい!】
オトハちゃんにここを任せると、俺は顔を上げた。
【ぐわっ……!】
『ジュウザブロウさん!』
ジュウザブロウさんが吹き飛ばされた。ラヴの顔が動く。こっちを見ているようだ。シャルを握りしめ、構える。
『……来い!』
ラヴはこちらへ走り出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます