第13話 揺れる思考。
精一杯の冗談を言ったが、ショーマの顔は変わらなかった。
「ここ数日、オマエ変だぞ。なにかあるんだった言ってくれよな? 今は言いたくないなら、言いたくなったときに言ってくれればいいからさ」
ショーマはバカだが、こういうところが好きだ。本能的に適度な距離感をわかっている。
『ありがとう……。いろいろ頭の整理がついたら話すよ……』
そう言うと、ショーマは少し安心した顔になった。少しフラつきながら店を出て、それぞれ家路についた。ショーマは、俺の姿が見えなくなるまでずっと見守っているようだった。
なんとか家に着き、ベッドに倒れ込む。スマートフォンのカレンダーと部屋のカレンダーを見る。どちらも8月140日までしか書いていない。
『どうしちまったんだ、俺は……』
天井を見つめていた。部屋の天井が、とても、とても高く見えた。
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