第210話 分断。

 A班、B班に分かれた俺たちが、それぞれの担当するDemiseデミスに向かう途中、ジュウザブロウさんの姿が消えた。正確には、連れ去られていた。2体だと思ったが、本当はもう1体いたんだ。それはジュウザブロウさんだけを狙っていたように連れ去った。あの巨体は”スペランツァ”だろう。ジュウザブロウさんを追おうとしたが、2体のDemiseによってはばまれた。ジュウザブロウさんの声は、遠く消えていった。


『くっ……!』

【ジュウザブロウさんは、こいつらを倒してから助けに行こう!】

【そうね。さっさと片付けましょう!】

【あのおっさんなら、1人でもなんとかするやろな】

【行くぞ! オラァ!】


 2体を分断させ、離れた場所へと追いやった。俺たちB班の相手は”ウィンクルム”だ。長髪がうねうねと動いている。


【行くぞっ!!】


 イツキさんが叫ぶと、俺たちは戦闘態勢をとった。

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