第106話 女神。

 スマートフォンの通知音が鳴った。その音が、不安に駆られた俺を我に返した。アスカからだった。


【昨日はお疲れ様。体のほうは大丈夫? ヒカルくんのことだから、ジュウザブロウさんやジンくんや他の人の戦いっぷりに焦っているんじゃないかって思ったけど、どうかしら? ヒカルくんが見ている光景は、今はきっと眩しすぎるけど、ちゃんと目を見開いて見ることができるようになるから。安心するのよ】


 まったく、なんていうタイミングだ。あいつは女神様かなにかなんだろうか。なんだか泣けてきた。


『お疲れ様。まさに今、不安になっていたところだ。アスカの言葉に救われたよ。女神様かと思ってしまうくらいだ。次の戦いに向けて、頑張ろうと思う』


 返信をして、横になる。まぶたが重い。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る