第189話 一夜が明けて。

 8月178日……


 降り続いた雨は止み、ギラギラとした太陽が再び人々を照りつけている。夢のような出来事から十数時間が経過していた。


『俺たちの戦いの結果が、世界の運命を左右する……』


 突然のことすぎて、あまり実感がない。正直、あの5体、もしくは6体を倒しきったところで、本当にこの8月が終わるのかは疑問だ。最終的な決定権はこっちにはない。”終焉”のスイッチは向こうが握っているんだ。でも、俺たちにできることはとにかく目の前の敵を倒すのみだ。

 拳を握りしめ、気持ちを落ち着かせる。

 その時、スマートフォンから通知音が鳴った。


「よう、ヒカル。今日の夜、飯でもどうだ?」


 ショーマからだった。


『OK。店は任せて大丈夫か?』

「おう、任せとけ。レンもうなる店を用意しとくぜ!」

『楽しみにしてるよ』


 戦いの前に気持ちをリフレッシュさせよう。シャワーを浴びて、準備を終えると、俺は外に出た。

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