第178話 引き金。
ベースの扉が開き、カイユウが出てきた。
【ジンさんの治療、完了しましたよ】
カイユウに続いて、ジンも出てきた。
『カイユウ、ありがとう。ジンも俺の
2人への感謝と謝罪をした。
【ヒカルさん、僕は正直あなたを
『ジン、正直に言ってくれてありがとう。ジンじゃなかったら、あの力を引き出す引き金に確証は持てなかった』
【結局、その引き金っていうのは何だったのかしら?】
『あぁ、それはな。”死”との対話だ』
全員が
『あれ……? わからなかったか……?』
【少なくとも僕には理解できなかったですね。僕はヒカルさんに殺されかけて”死”を感じましたが、同じような力を出すことはできませんでした】
『それは俺の殺し加減が足りなかったのかもしれない。すまない』
【殺し加減って……。物騒な会話ですね……】
カイユウが呆れるように言う。
『言葉にするのは難しいんだが……。”死”が本能に語りかけて来るんだよ。そのまま受け入れたら”死”が待っている。だから、受け入れずに本能で
俺は力説したが、手応えはなかった。
【そ、そうなのね。とにかく、2人とも無事でよかったわ】
【えぇ、そうですね。ヒカルさんはあまり無茶しないでくださいよ】
『あ、はい……。すみません……』
本日何回目かわからない謝罪をしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます