第113話 戦う理由。
2人の背中が見えなくなった。
『疲れたし、今日はもう帰るか』
帰り道、レイヤースペースの変化を探しながら歩いた。結果から言うと、変化は見つけることができなかった。元々変化が無かったのならいいけど、見逃していたら大変なことだ。家に辿り着き、風呂場からレイヤー0へと戻った。
これなら部屋を汚す心配も無い。我ながら名案だ。洋服を脱ぎ、風呂場から洗濯機へと投げ入れる。汗と汚れをシャワーで一気に洗い流す。生まれ変わったかのようにさっぱりとした。風呂から上がると、スマートフォンの通知ランプが光っていた。レンからだ。
「ヒカルくん! ジンにヒカルくんから話を聞いたって教えてもらったよ! 本人は危ないことはしてないって言ってるし、信じてみようと思う。本当にありがとう!」
お、ジンはうまいことレンに話をしてくれたようだ。
『それはよかった! また悩み事があったらなんでも言ってくれよな。俺とショーマがなんとかするからさ』
「わかった! お礼に美味しいお店をピックアップしておくから、楽しみにしててね!」
これはまた楽しみが増えたな。……そして、同時に戦う理由も増えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます