第6話 救いの一声。

 外に出た俺が向かったのは駅に併設されているショッピングモール内にある本屋だ。時期的に微妙だが、多少はカレンダーの取扱があるだろうと思ったからだ。

 隅っこの方に、数個の在庫を発見した。パラパラとめくってみるが、すべてのカレンダーが8月しか書いていなかった。店が仕事で使っているカレンダーも遠目から見てみたが、やはり8月しか書いていないようだった。


 頭が痛くなってきた……。


 ひとまず近くのカフェで休憩することにした。ふらふらとカフェに入り、甘いコーヒーを飲む。気持ちがやっと落ち着いた。


 まぁ、なんとかなるだろう。


 俺の取り柄はポジティブなところだ。8月が終われば9月が来て、9月が終われば10月が来るんだ。当たり前だ。今日はショーマを誘ってぶらぶらするか、と思いSONICソニックで昨日の謝罪とあわせて誘ってみた。すると、すぐに返信があった。


「オレもちょうどヒカルに連絡しようと思ってたとこなんだよー! 運命だなぁー!」


 相変わらず浮かれたことを言っていた。ショーマの能天気さが俺の救いの1つかもしれない。

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