第7話 気の置けない仲間。

『オリオンカフェで待ってる』


 簡潔にメッセージを送信すると、5分もしないでショーマが店に入ってきた。レンも一緒にいた。

 レンは俺とショーマの友人の1人で、どちらかと言えば物静かな奴だ。つまりショーマとは別次元の種類の人間だ。だが、不思議と違和感のない、俺たちにとっては、一服の清涼剤のような男だ。


「ヒカルくん、こんにちは」


 隣で暑いと騒ぐ男と違い、落ち着いた挨拶をしてくれた。


『はい、こんにちは。レンはショーマと遊んでたのか?』

「んーん。とりあえずショーマくんに呼ばれて、駅前でどうしようかーって話してたんだ。そしたらヒカルくんから連絡があって……」

『なるほど。ちょうどいいタイミングだったんだな!』


 軽く会話をすませると、飲み物を注文した。ショーマはカフェオレ。レンはブラックコーヒーを頼んだ。

 ”オリオンカフェ”でダベるのは、昔から変わらない。注文する飲み物も変わらない。居心地が良い空間だ。

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