第48話 アフターケア。

 ドアに鍵をかけ、壁に手を付きながら部屋へ戻る。


『アスカは突然何しに来たんだ……?』


 座って待っていたアスカに声をかける。


【アフターケアってやつよ。初めてレイヤースペース行ったあとだし、あの特大ジャンプや粒子集中りゅうししゅうちゅうをしたから、反動が結構あると思ってね】


 そういうと、持ってきた袋をゴソゴソと漁り、部屋のテーブルに中身を並べていった。


『なんだ、それは……?』

【これはアロマよ。アロマにはリラックスさせる効果があってね、ラベンダーは……】

『わかった、わかった! ありがとう』


 話が長くなりそうだったので、割り込んで話を止めた。上機嫌でアロマの準備をするアスカの後ろを通り、ようやくベッドへ戻った。


『……っはぁ〜』


 横になり、楽な体勢になれた。


【……よしっ!】


 ラベンダーの香りがしてきた。心なしか緊張が解れていくような感覚を覚えた。これが、アロマの効果か。

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