第47話 反動。

 8月141日……


 目が覚めると、12時を過ぎていた。疲れていたせいか、爆睡していたんだ。体を起き上がらせると、足に激痛が走った。レイヤースペースでの活動による反動だろう。


『これが……反動か……。いててて……』


 なんとか歩きつつ、お茶を1杯飲み干す。そして、もう一度ベッドの上へ戻る。


『こりゃ、1日動けないなぁ……』


 そう思っていると、インターホンが鳴った。壁を伝って、玄関へ辿り着いた。最初にインターホンが鳴ってから、追加で3回程鳴っていた。ドアの覗き穴を見ると、アスカが立っていた。急いで鍵を外し、ドアを開く。


【おはよう。体の調子はどう?】


 アスカが聞いてきた。


『まぁ、大丈夫だ。反動のせいか、筋肉痛がヒドイけどな……』


 引きつった顔で答える。


【そう。じゃあ、部屋に上がらせてもらうわ】


 そういうと、アスカは靴を脱ぎ、壁についている俺の腕の下を通って部屋に入って行った。


【なにしてるの?】


 アスカが振り返って、俺に声をかけた。驚いて、俺は固まってた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る