第46話 任務完了。

【ありがとう、ナイト様】

『ナイト様はやめてくれ。……って、ここは……』


 ここは……。


『俺と同じマンション……!?』


 アスカと俺は、住んでいる建物が同じだった。アスカはまたイタズラっぽく笑った。


【そう、ワタシは301号室、ヒカルくんは201号室、よろしくね】


 アスカは自分と俺を指さしながら言った。まさか、上階の住人とは。俺は言葉を失った。2人でエレベーターに乗って、自分の部屋へと向かう。


『じゃあ、お先に』


 俺は2階で降りた。


【うん、おやすみなさい】


 アスカがそう言うと、エレベーターのドアが閉まっていった。エレベーターの階数表示が3で止まった。俺は、しばらくぼーっと階数表示を見つめていた。我に返り、部屋へと戻る。

 ベッドに倒れ込む。長い長い1日が終わった。そして、長い長い8月が続いていくんだ。頭の中でそう思っているうちに、意識を失った。

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