第42話 小屋と移動方法。

【話の続きよ。このレイヤーには”ベース”というワタシたちの拠点があるわ。ベースに置いてあるものは、毎日行われるレイヤー0のコピーが行われても影響されない、特別な領域になっているの】

『どうりであそこだけ見慣れないわけだ』


 俺は、さっきジュウザブロウさんが水を取りに入った建物を見ていた。見たことのない、プレハブ小屋のような建物が駅前広場の端っこにあった。


【ここには多少の飲食物やメンバーが使用する武器を置いているの。また次に来たときに案内してあげるわ】

『はーい』

【もう説明することは……ないかしら?】


 アスカがジュウザブロウさんを見る。


【んー、たぶんな! まぁ、言い忘れがあったら都度つど伝えればいいだろう】


 ジュウザブロウさんは親指を立てて答えた。


『あ! 質問!』

【ヒカルくん、どうぞ】

『ここ……レイヤースペースに来るにはどうしたらいいんだ? 今日はアスカに連れてきてもらったけど、1人じゃ無理なのか?』

【いいえ、無理ではないわ。でも、ちょっと訓練が必要かしら】

『訓練だらけだな……』


 俺はうなだれた。

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