第58話 クリエイター。

【そろそろアスカも来るかな……】


 ジュウザブロウさんが時計を見る。その間にミチヤから話しかけられた。


【ヒカルさん。質問なんですが、”武器”って聞いて、何か頭に浮かぶモノとかってあります?】

『”さん”なんていらないよ。俺もミチヤって呼ばせてもらおうと思ってるし、もっと気軽に話してもらっていいよ』

【……わかった。それじゃ、ヒカル。質問に答えてもらっていいかな?】

『うんうん、その話し方でいいよ。やっぱり"武器"っていうと、剣のイメージがあるかなぁ』

【剣か……。なるほど……。剣道とか何かやってた?】

『いや、剣道は全くだねぇ。学校の授業は柔道だったし、スポーツといえば部活で野球をやっていたくらいかな』

【ふむふむ……。ありがとう! 創るイメージを膨らませるのに、簡単に質問させてもらったんだ】


 ちょうどミチヤからの質問に答え終わると、アスカが来た。


【ジュウザブロウさん、ミチヤくん、ヒカルくん、こんにちは。ヒカルくんは早めに来たのね。偉いわ】

『年下のくせに俺を子供扱いすんなっつーの!』


 アスカはフフッと笑っている。


【そしたら僕はヒカルの武器を創るので!】


 ミチヤはそう宣言すると、ベースの中へと入って行った。


【よーし! 揃ったし、訓練といくか!】

『はい!』


 ジュウザブロウさんが気合を入れた。

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