第64話 相棒。

 棒が光り輝いていた。剣のときはこれほど輝いてはいなかったはずだ。縦、横と振って、感触を確かめてみる。悪くない。最後に、壁に向かって突きをしてみる。壁は見事に破壊された。がむしゃらに扱ってみたが、俺とこいつの相性は良さそうだ。

 次は伸縮を試してみる。全てはイメージ。


『……縮め!』


 棒はすぐに1メートル程になった。次は……。


『伸びろ……!』


 5メートル程だろうか、予想以上に伸びた。焦って、すぐに元の長さへと戻した。


『ふぅ……』


 剣のときとは全く違う感覚だった。崩れる様子も一切ない。俺が一息ついていると、ミチヤが寄ってきた。


【すごいです! まさに理想の使い方をしてくれていました!】

『ミチヤ、ありがとう!』


 握手をし、感謝をする。


【では、その子に名前をつけてあげてください】

『そうか、ミチヤにとっては子供みたいなものだよな。俺にはネーミングセンスがないから、ミチヤがつけてあげてくれ』


 ミチヤは少し悩むとこう決めた。


【シャルル……。シャルル・ダグザ。これだ!】

『シャルル・ダグザか……。ありがとう! ちなみになにか意味とかはあるのか?』

【んー、秘密! その子には隠し機能もあるから、探してみてね】


 ニヤリとし、去っていった。


『不思議なやつだ。それにしても隠し機能ねぇ。まぁ、使っていればわかるだろう。よろしくなシャル』


 相棒に向かって挨拶をしておいた。


【ヒカルの武器も手に入ったし、今日の訓練はここまでにするか。各自、帰宅するように!】


 ジュウザブロウさんが言うと、その場にいる全員が返事をし、それぞれ帰ることになった。

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