第249話 キラー。
3人で少し雑談していると、”ヴァルハラ”が開店した。気がついたら、俺たちの後ろに数人の客が並んでいた。行列に驚きつつ、店内へ入った。
店内は思ったより広かった。地下と聞いて、狭い空間を想像していたが、良い意味で裏切られた。8人分のカウンター席、4人席が2セット、2人席が4セットある。店内には肉肉しい香りが漂っている。4人席に案内され、メニューを確認する。メニューのどこを見ても肉、肉、肉。肉だらけだ。流石は精肉店。
「すごいでしょー? 精肉店ってこともあって、値段もリーズナブルなんだよ」
「うわっ、ほんとだ。150gのハンバーグで500円か」
『300gにしても850円だぞ』
「150円プラスすると、ご飯とスープも付けられるんだよ」
『なるほど……。1000円でかなり満足できそうだ……』
「もう1つ注目して欲しいのがコレ」
「コレって……ワインか?」
「そう、赤ワイン。ハンバーグにぴったりなんだ」
『おぉ、それも頼むか』
「それじゃ、注文しちゃうね。すみませーん!」
レンの呼びかけに、50代くらいの女性が来た。
「あら、レンくん! 今日はお友達を連れて来てくれたのね」
「奥さん、こんばんは。今日は大事な友達を連れてきたんですよ」
「それじゃ、今日はおまけしちゃおうかしら?」
「お願いしちゃおうかな?」
レンと女性は笑っている。流石、レン。奥様のハートをしっかりキャッチしてやがる。
「あ、2人とも。こちらは精肉店の奥さん。旦那さんは厨房で料理してるんだ」
「2人ともよろしくねぇ」
俺とショーマはペコペコと頭を振っていた。注文を終えると、料理が届くまで雑談をすることにした。
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