第77話 2人の男の子。

 ベースの前まで戻って、イツキさんから教えてもらった基本の復習と昨日見た動画の動きを真似てみた。


 …


 気付いたら1時間30分ほど経っていた。リオンさんは俺の邪魔をしないようになのか、静かに帰ったようだ。ベースで休憩していると、ジュウザブロウさんが来た。


【おぉ、ヒカル! 今日も頑張ってるな!】

『こんにちは。今日はどうしたんですか?』

【ちょっと調査をしておきたくてな】


 ジュウザブロウさんの後ろでは、高校生くらいの男の子が2人で言い争いをしているようだった。


【ハルヒ! 真面目にやれ! 私達の仕事は大事なものなんだぞ!】

【わぁーってるって。ちゃんとやりますー】

【ったく……】


 1人がこっちに気づいて、慌てて姿勢を正す。


【す、すみません。お見苦しところをお見せしてしまって。私は森林木モリギエンジと言います。ここでは、近くに敵の反応がないかの調査と戦闘中に敵の弱点を捕捉し、皆さんに共有したりという情報解析班として力添えをさせていただいています】


 非常に礼儀正しい男の子だ。エンジがもう1人の男の子にひじで自己紹介を促した。


【あ、すみません。オイラは五月雨サミダレハルヒです。エンジと同じで、情報解析班の一人として活動してます。データとかそういうのは苦手なんで、ほとんどエンジに任せちゃいますけどね】


 笑いながら挨拶をしてくれた。ハルヒは軽い感じの男の子だ。

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