第25話 辿り着いた先。

 目を開くと、俺の部屋だった。


『俺の部屋……だよな……?』


 見渡してみたが、確かに俺の部屋だ。再び外から音が聞こえた。雨も降っていないのに、と不思議に思っていると、アスカが部屋のドアを開けた。


【ついてきて】


 俺はうなずくと、アスカに続いて部屋を出た。家の鍵を閉め、先に歩いていくアスカに小走りでついていく。


『どこにいくんだ? 駅のほうか?』

【えぇ。疑問がたくさんあると思うけど、まずは見て、感じて欲しいの】

『おぅ……わかった……』


 俺はアスカの後ろを歩いていく。この道だと、駅前に向かっているような感じだ。遠くで鳴っていた音が近くなってきた気がする。音の発生源は駅の方にあるようだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る