第260話 期待外れの登場。

 24時。


 デゼスプワールとラヴが悠然ゆうぜんと現れた。


【なんや。もっと派手に登場するんかと思ってたわ】

〈はっはっは。期待に沿えずにすまないね〉

【今日はお前も戦うのか?】

〈いや、近くで戦いを見ようと思ってね〉

『ずいぶんと余裕だな?』

【よっぽど自信があるようね】

〈あぁ、そうだよ〉


 そう言いながら、デゼスプワールは玉座のような立派な椅子を創り出した。


【あんな一瞬で……】


 ミチヤが驚きの声を出していた。


〈”ラヴ”、頼むぞ〉


 椅子の肘掛けに頬杖ほおづえをつきながら、余裕たっぷりに言った。デゼスプワールのその一声に反応し、身構えた。


【絶対に勝つぞ!】


 全員が気合の入った声で応えた。

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