
日本最大級の小説コンテスト、今年も開幕! KADOKAWAのオールジャンル40以上の編集部が選考&賞金総額約1000万
12,711 作品
西暦一九九九年、恐怖の大王は落ちて来なかったが、世界は異世界と融合し、地球上には魔法と異種族、そしてダンジョンが現れるようになった。人々は『世界融合』後の様々な大混乱を乗り越え、ダンジョン探索者がもたらす資源を利用して新たな日々を送るようになり――四半世紀が経過する。
人々はダンジョン探索配信を楽しむようになり、探索者は世界中で最も人気の職業になっていた。彼らはダンジョンへ潜り、様々な資源を社会へ還元し、ダンジョンを攻略することで『迷宮暴走』を抑えるという役割を果たしている。実力主義の探索者クランや、アイドル的人気のある女性クラン、無国籍に集まって世界中を渡り歩く探索者クランなどが活躍する……そんな社会の中、早坂透は地元ダンジョンの掃除屋をしていた。
迷宮適正ナシとされた者は探索者になれず、しかし人気のないダンジョンを放置し続けると『迷宮暴走』のリスクが増すということで、市営D級ダンジョンの上層限定で雑魚狩りをする掃除屋が必要であり、早坂透は三年ほど掃除屋を続けていた。毎日毎日D級ダンジョンの上層で雑魚狩りを続ける日々。
そんなおり、ふとしたことから透はダンジョンの異常に遭遇し、転移罠を踏んでしまう。そこにはD級ダンジョンの上層とはとても思えない強力な魔物が闊歩しており、命からがらで逃げ込んだ隠し部屋の中で、床に突き刺さった神話級の剣を見つけてしまう。しかも二本。
現代ダンジョンで聖剣と妖刀を手に入れてしまった底辺掃除屋の物語。
昨今非常に人気のあるホラー部門、今年もホラーのひと言ではくくりきれないような様々な切り口、魅力がある作品がたくさん応募されており、楽しく拝見させていただきました!
そのような応募作品の中で『骸欠血損する食品群に関する一連の報告書』が見事大賞を受賞しました。
冒頭はグルメサイトの取材から始まるモキュメンタリーですが、グルメサイトで感じた文字への違和感から、ページを追うごとに人間や食材への違和感へと移っていきます。
恐怖心を掻き立てられたのはもちろんのこと、分かりやすく「すごく気持ち悪い」感情に包まれ、けれど手は止まらず、ぐいぐい引き込まれていきました。
違和感における表現方法も、文字化けを見せ方まで工夫しつつ組み込んだりと、普通のホラー小説に収まらず視覚的にもとても効果的に感じ、編集部に「本にして読者に届けたい」と思わせた作品でした。
富士見L文庫編集部
10代でフランス外人部隊に所属し中東で傭兵となり流れ弾にあって死んだ男が、ギャルゲー『学園SP』のモブに転生した。
このギャルゲーは、日本四大財閥の令嬢が同じ名門『悠衆女子学園』に集うという奇跡が起き、いっそうの治安強化が求められた学校側は、その対策として財閥令嬢を学内でも警護する「学園SP」を設置し、特別枠として男子生徒の入学を許可。
そこで平凡な主人公が入り、最初はヒロイン達に庶民だと敬遠されるも、彼の力や誠実さから徐々に惹かれていく物語。
――しかし、そのモブに転生したので、俺には関係ないと思って、任務そっちのけで青春を満喫しようとしていた。
だが、徐々に原作が改変していき、ヒロインが死にそうになるシナリオが出現してしまい、流石にそれは気の毒に思い助けることに決めたが――。
「現代アクション・異能バトル」と銘打たれ、「現代ファンタジー」の括りからよりジャンルが絞られた本部門。我々が見ている世界に近しい世界を舞台にしていることから、身近に感じやすくも、どうやって非日常感を同居させるかを、多くの作家さまたちが試行錯誤され、数々の人気作を生み出してきたジャンルです。
今回、大賞を受賞することになったのは『学園SP ~元傭兵、ギャルゲーのモブに転生。護衛任務そっちのけで青春を満喫しようとするも、財閥令嬢のヒロイン達が普通に殺されそうになったので守ってあげたら、日本を支配できるようなハーレムができちった~』。
分かりやすい突破力を持っている点を評価しての受賞となります。
ゲーム内転生という2026年では定番となった展開で、特殊な社会システムであることの説得力を持たせ、速やかに本筋に入っていく展開は、Web作品らしいテンポの良さがあり、勢いと読みやすさを両立しています。
戦いのプロフェッショナルにならざるを得なかった主人公が、才能を活かせる環境で「強くてニューゲーム」し、ヒロインの危機を救っていく――という展開は、王道の爽快感があり、要素・構造としてシンプルな強さがありました。なにより、主人公の納得感のある武力行使というバイオレンス要素、その結果がもたらすヒロインとの甘いひとときというラブコメ要素のギャップは、交互浴にも似た原始的なカタルシスを感じさせてくれます。
著者のストレートな「好き」で貫き通された、「カクヨムコンテスト」というWeb発の才能を発掘するコンテストの大賞にふさわしい作品に仕上がっていたように思います。
これからもジャンルや多様性という言葉の垣根を越えた、面白さに偏重した物語に出会えることを編集部一同、楽しみにお待ちしております。
スニーカー文庫編集部
華麗に爪痕を残したい引き籠りと、瞳を曇らせるヒロインたちの記録
国指定の難病で命を落としたとある男、マルチエンディングRPGの世界の悪役皇族に転生する。
しかしその転生先は――アゼルラン帝国第三皇子ヨアン。
迂闊さと、傲慢さと、ふてぶてしさを兼ね備え、悪逆非道の限りを尽くした挙げ句、最後には毒杯を飲んでショッキングな末路を迎える大悪党だった――。
ヨアンは、とある理由で「引き籠り皇子」となることを余儀なくされ、十五年の時を経て、遅まきながら社交デビューを果たす。
当然、ヨアンの陣営は寂れきっていて、閑古鳥が鳴いていた。
毒殺されたくないので、皇帝にはなりたくない。
とはいえ陣営もそこそこ太らせたい。
引き籠りを脱却し、アグレッシブに行動した結果、瞳を曇らせる人たちが続出する話。
「異世界冒険部門」では王道から変化球まで、ファンタジーの最前線とも言える凄まじい熱量を持った作品がひしめき合っていました。ハイレベルな作品が並ぶ中で見事に大賞に選出されたのが本作『引き籠り皇子の華麗なる社交 〜悪役皇族の俺、脳内を蝕む『邪念』と戦い続ける事、早十五年。社交界復帰してみたら、どうにも知らないやつが多すぎる〜』です。
異世界ファンタジーにおいて王道とも言える「悪役転生」ジャンルに「脳内に湧く『邪念』に15年間抗い続けた引きこもり主人公」という斬新なハンデを見事に掛け合わせた本作は、読みながらも笑いと熱い胸の高鳴りが同時に押し寄せてくるような成り上がり譚です。
最大の魅力は圧倒的な実力を隠し持つ主人公・ヨアンの特異なキャラクター性にあります。本心では平穏を望む小市民でありながら悪役ムーブを強制する「邪念」の影響により、図らずも周囲からカリスマ性あふれる冷酷な皇子として畏怖されていく過程が極上のコメディを生み出しています。とりわけ「鼻フック」をはじめとする突拍子もない行動が、結果的に陣営拡大に繋がっていく痛快さは本作ならではの持ち味です。
一方でコメディ一辺倒にとどまらず、レベル至上主義の過酷な学園生活や、裏で暗躍する魔族との手に汗握る死闘など、本格的なバトルファンタジーとしての骨組みが非常に堅牢である点も高く評価されました。
総じて痛快なカタルシスと魅力的なキャラクター描写が高い次元で融合している、読み始めると手が止まらなくなるような文句なしの大賞作品です。
今回も非常に多くの投稿作を拝読する中で、改めて異世界ファンタジーだからこそ体験できる非日常の物語が持つ可能性を実感いたしました。今後とも読者が作中の世界に入り込んでしまうような胸躍る至高のファンタジーを編集部一同楽しみにお待ちしております。
スニーカー文庫編集部
異世界でこっそり魔道具を作り王女を救ったのに…なぜ付きまとう?
ブラック企業の回路設計士だった俺、藤原怜音。三徹の果てに倒れたと思ったら
――辺境伯の家に転生していた!?
その後貧乏辺境伯貴族として生まれた俺は前世の知識を活かして壊れた魔道具を次々と修理。
だがある日、魔力暴走を起こした王女をも救ってしまい……。
「あなたが、あの時の!」
なぜか王女に懐かれ、付きまとわれることに!?
修理から始まる、静かなる辺境逆転ファンタジー!
昨年の「異世界ライフ部門」に続き、本部門ではファンタジー世界でのスローライフや領地経営を主軸とした物語を募集いたしました。
趣味に没頭してみたり、魔法を極めてみたり、あるいは家族のため領地を開拓してみたり……。
自らの「好き」を原動力に第二の人生を鮮やかに切り拓いていく主人公たちの姿は、どれも読み手の心を躍らせる素晴らしい物語ばかりで、編集部一同とても楽しく拝読させていただきました。
今回大賞を受賞された『辺境伯貴族家の息子、魔道具修理で無双し王女をも救う』は、モノづくりで世界を変えていく爽快感と、主人公の活躍に救われたキャラクターたちとの人間関係をテンポよく楽しませてくれる作品でした。
好奇心でロストテクノロジーとされる魔道具を修理してしまった貧乏貴族の息子・レオンが、やがて魔力暴走に苦しむ王女や陰謀で追放された剣聖など、行き場を失っていた者たちの運命を変えていく。魔道具が常識を打ち破っていく展開はもちろん、レオンに重すぎるほどの忠誠を誓う個性豊かなキャラクターたちも本作の大きな魅力です。
家族や領民のため自身の武器を惜しみなく使うレオンの在り方や、期せずして重要人物となってしまった彼を守り支えようとする家族との心温まるやり取り、そして何より、魔道具修理という特技を心から楽しむレオンの生き様に強く惹き込まれましたので、大賞へと推薦させていただきました。
これからも、日々の喧騒を忘れさせてくれるような、ワクワクに満ちた物語に出会えることを編集部一同楽しみにしております。
カドカワBOOKS編集部
一億人以上の人類がVRMMO『Gnosis Online』に閉じ込められ、デスゲームが始まった。
6歳の公爵令嬢アリス(中身は元世界ランク1位の廃ゲーマー・ミライ)が運営から与えられたスキル。
それは――
「人間を殺さないと、経験値が1ミリも入らない」という最悪の呪いだった――!?
「魔物を倒してもレベルが上がらない? じゃあ、人間を狩るしかないよね?」
最強ゲーマーの彼女は、効率的にレベルを上げるため、裏路地で悪党の首を狩る「殺人鬼」となることを決意する。
だが、最大の問題は――彼女の日常が、現実世界に24時間生配信されていることだった。
『うわあああ! アリスちゃんが迷子になった! 心配!』
『無事にお買い物できた! 尊い! マジ天使!』
視聴者が「はじめてのおつかい」に癒やされているカメラの死角で、彼女は悪党を一瞬で解体し、血濡れのレベルアップを果たしていたのだ。
これは、全人類から「愛らしい天使」と崇められている幼女が、誰にもバレずに死体の山を築き上げ、最強へと至る背徳の英雄譚。
まずは、カクヨムコンテスト11「異世界ファンタジー【女性主人公】部門」への多数のご応募、誠にありがとうございました。今年から新設された本部門では『主人公が自身の才能や努力で活躍していく作品』という募集要項があり、その中で作家の皆様が生み出した個性豊かな女性主人公たちの物語はどれも素晴らしく、編集部一同楽しく拝読いたしました。
今回見事に大賞を受賞された『わたしだけ、魔物じゃなくて【人間】を殺害しないと経験値をもらえないんですが?~『癒やし系大天使』とバズった幼女、実は配信の裏で『虐殺』しています~』は、異世界ファンタジーとMMOゲームの要素を組み合わせた特徴的な世界観と、その世界観に負けない強烈な個性を持つ主人公の活躍が楽しめる、まさに個性に溢れた作品になります。
MMO世界に閉じ込められて自身がファンタジー世界の住民だと思い込む1億人以上のユーザー、彼らを救う救世主として選ばれた主人公が得たスキルは他プレイヤーをキルすることでしか経験値を得られない最悪の外れスキルだった。
人類を救うために人類を殺す。その矛盾に耐えるどころか、ゲームを攻略するように楽しむ最強幼女の活躍は爽快感があり、まるで彼女に魅了されてしまったように続きを読み進めていく感覚を味わえます。唯一無二の読み味がある本作を今回は大賞に推薦いたしました。
今後も読者の皆様が熱中できるような物語、魅力的な女性主人公との出会いを楽しみにしております。
カドカワBOOKS編集部
錬金術も魔導具もなんてチートでしょ?それでスローライフを楽しみますので
初夜に「私はあなたを妻として愛するつもりはない」
そうクリスティーナは夫であるはずのアドラーに告げられる。
クリスティーナは6歳で母を亡くした。そして義母と異母妹を受け入れさせられた。
その死は彼女自身、何か釈然としないものがあった。
それからというもの、前妻の子であるという理由で、家族からは邪険にされ、いないもの同然として虐げられられ生きてきた。
そんな彼女のひそかな楽しみは、錬金術と魔道具を作ることに長けた隠居した祖父のもとで、錬金術を行使すること、魔道具を作ることだった。
だが彼女の周囲には不審な死に満ちていた。実母、祖父、祖母と。
そんなある日、北方を守る辺境伯であるアドラー・バーデンが、北方平定から領都へと凱旋した。
その報を聞いた王は、彼が固辞するも、独身の彼に、王族に連なる娘を嫁にやろうと言い出す。
だが王には娘がいなかった。そこで白羽の矢が立ったのがクリスティーナの家の愛されて育った妹のキャロルだった。
厳しい北の土地、そして、アドラー・バーデンは、『血に飢えた北の鷹』と呼称され、野蛮だと噂される北方の将だった。
今までに何度か結婚したことがあるが、その令嬢たちは皆次々に帰って来るという噂もある。
妹キャロルは、絶対に行きたくないと両親に訴える。妹はそこで、「お姉さまがいるじゃない!」と訴える。両親の目がクリスティーナに向く。
両親は国王に進上して、クリスティーナを花嫁にしたいと申し出る。
そうして花嫁はクリスティーナに決まる。
しかし、着いてみた土地で、初夜に、夫は言う。
「始めにあなたに伝えておくことがある。私はあなたを妻として愛するつもりはない」と。
ならば、自由に周りを快適にしながら生きて行かせていただきましょう!
そんなクリスティーナは自由を得るためにすることで注目を集め、そして、その手腕を持って、アドラーの興味を引き、そして愛を受けていく。
「恋愛・溺愛部門」に、今回も多数のご応募ありがとうございました。個性豊かなキャラクターたちが織りなす様々な恋模様を、選考委員一同、大変楽しく拝読させていただきました。
今回、大賞を受賞した『辺境の錬金魔導具姫~虐げ家族よ、さようなら。私は辺境で氷の辺境伯に溺愛される~』は、理不尽に虐げられてきたヒロインが、持ち前の明るさと特技で自らの居場所を切り拓き、やがて極上の愛を手に入れる、ユーモアとカタルシスに溢れた作品です。
本作の魅力は、ヒロインのひたむきな姿と、氷のようなヒーローの心が優しく溶かされていく過程にあります。
ヒロイン・クリスティーナの嫁ぎ先の北の大地では、使用人たちからの歓迎ムードの一方、「氷の辺境伯」アドラーからは「どうせすぐに逃げ帰るだろう」と冷遇されてしまいます。それでも彼女は決して腐ることなく、与えられた一部屋で、今世で培った技術と前世の知識を活かした魔道具作りに没頭し、その魔道具で人々の悩みを次々と解決します。そんな自立した芯の強さを持つ彼女に、アドラーも少しずつ興味を惹かれていきます。
特に、一度心を許したあとのアドラーの変貌ぶりは必見です。冷徹だった彼が、不器用な嫉妬を覗かせたり、過保護なほどに愛情を注いだりと、ヒロインを甘く独占していく姿は、恋愛ファンタジーを愛する読者を虜にすることでしょう。
次回のコンテストでも、読者の胸をときめかせてくれる、極上の恋愛作品に出会えることをお待ちしております。
ビーンズ文庫編集部
該当なし
「ライト文芸部門」は、主に女性読者を対象とする一般文芸に近い小説を募集する部門として設置いたしました。現代舞台のお仕事もの、和風世界でのファンタジー、独自設定の光るミステリーなど、数多くの意欲的な作品をご応募いただきました。
ライト文芸というジャンルの特性上、商業的な強度と作品としてのこだわりとのバランスが特に重要になります。そのような観点で選考した結果、今回は残念ながら大賞、特別賞ともに該当作なしという結果になりました。
受賞作こそ出ませんでしたが、力作のご応募に心より感謝申し上げます。次回、また新たな作品との出会いを心より楽しみにしております。
カクヨムコンテスト11 選考委員一同
「何で私の家族全員堕とされてるの⁉」「なんかスミマセン……」
趣味が山ほどある主人公、渡来望《わたらい・のぞむ》はある日、山で遭難しかけていた少年と出会う。その子はなんと、学園でも有名な〝難攻不落のS級美少女〟と呼ばれている女子の弟だった。
その後も、ゲーマーな父親、ファッションモデル社長の母親、釣り好きの祖父、物書きの祖母と……。次々と家族を堕としてゆく。
「おにいちゃん、虫取り行こっ!」
「パパとゲームしようぜぇ」
「ママとお買い物行くのよね~♪」
「儂と釣りに行く約束は!?」
「先生、ともに執筆しないかえ?」
「……えっ、次は私の番!?」
家族全員を堕とし、外堀が埋められた状態で始まるラブコメが始まる!
ライトノベルの王道、ラブコメ。カクヨムコンでは本年から「ラブコメ・美少女部門」という名称に変わり、今年もハイスペックで魅力にあふれた美少女たちとの恋愛模様をたくさん堪能させていただきました。
今回大賞を受賞した『難攻不落のS級美少女の家族全員を堕としてしまい、彼女の外堀を埋めまくっていた』は、まさにタイトルの通りヒロイン本人より先に、その家族全員をたらし込んでいくことから物語がスタートします。
主人公は異常なほどの多趣味で、その趣味をきっかけに偶然ヒロインの家族全員から好かれるようになってしまう。ヒロインの父母&祖父母&弟という老若男女に好かれまくりモテモテの構図は、ハーレムのはずなのにラブコメらしからぬカオスさで、軽妙な語り口の文体とも合わさってコメディとしても非常に楽しめる作品に仕上がっていました。
多彩な趣味に溢れる主人公は、人の趣味や考え方に寛容で思いやりがあり、ヒロインの家族全員だけでなく次第に難攻不落のヒロインも主人公に惹かれていきます。
「趣味」という手がかりを超えて、主人公が「難攻不落」と称されるガードの固いヒロインの心を解いていく様子は最高に甘酸っぱい青春ラブコメでした!
年々ハイレベルになっていくラブコメジャンルでは、様々な属性や魅力を持ったヒロインたちが日々たくさん生まれて読者を魅了してくれています。そんな素晴らしいヒロインたちとのラブコメ作品の中で、本作は「ヒロインに惚れられてしまうほどの魅力を持った主人公」を鮮やかに描き出したことから高い評価を得て大賞受賞となりました。
ラブコメというジャンルにおいては、読者を魅了するヒロイン、そしてもしかするとそれ以上に読者の共感を得て尊敬を集められる主人公が重要なのかもしれません。
来年も、魅力的なヒロイン・魅力的な主人公に出会えることを楽しみにしています!
スニーカー文庫編集部
正史を守る為に悪を演じていたら、全てバレてヒロインの愛が重くなりました
前世の記憶が蘇った公爵家嫡男の少年は、これまでの傲慢不遜な行いを反省して、高潔に生きる。
けれどこの世界には主人公がいて、彼にしか倒せないラスボスがいた。
誰かが彼を強くしなくちゃいけない。
誰かが彼の踏み台にならなくちゃいけない。
――世界は悪役を求めている。
ならば俺がやってやろう。
世界を救うために、少年は再び傲慢不遜な貴族に戻る。
……だが、人生はそう上手くいかない。
本心を取り繕っても、何人かは少年の苦悩に気づいてしまう。
少年の与り知らぬところで、彼女たちの心は病んでいった。
該当なし
該当なし
該当なし
多くの作品が投稿されるWeb小説サイトのなかで、作品を見つけ出しその魅力を言葉をもって伝えるスコッパーやレビュワーの重要性は日に日に増しています。その存在に敬意を表し、表彰したいという趣旨に基づき、今回カクヨムコンテスト11ではMVR(MOST VALUABLE REVIEW)というレビューの賞を新設しました。
小説をレビューする文章は、小説そのものの文章とはすこし異なります。しかし、作品の魅力を腑分けし、言語化し、レビュー文として構成することは、きわめて能動的で創造性にあふれる営みです。その意味で、レビューもまた紛れもなく一つの創作であると言えます。
今回は『双剣無頼 ~現代ダンジョンで雑魚狩りしてた底辺掃除屋、神話級の剣を手に入れてしまう。しかも二本~』のレビュー「金の斧、銀の斧どちらも拾ってしまった。望んでいないまま。」をMVRとして選出いたしました。一見して「どんな作品なのだろう?」と興味をそそられるキャッチーなレビュータイトルも、ワクワクするような文体で魅力を語るレビュー文も、卓越していました。
その他、10レビューを優秀レビュー賞として選出しています。いずれも作品への愛と深い洞察に満ちた名文ですので、ぜひレビュー、作品どちらもご一読ください。
今後もカクヨムにたくさんのレビューが投稿され、新たな出会いのきっかけとなることを願っています。
カクヨム運営
2026年冬 応募開始 予定
次回コンテストの開催情報は、秋頃を目処に本サイト上で順次お知らせします。
詳細はお知らせブログやカクヨム公式X(Twitter)をご確認ください。
「カクヨムコンテスト11」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
選 評
今回のエンタメ総合部門には、SF、歴史、伝奇、VTuberや配信文化と絡めた現代ファンタジーなど、多様な作品をご応募いただき、いずれも楽しく拝読しました。
今回、複数キャラクターの心理描写の独自性が際立っていた一作として、本作を大賞に選出いたしました。
本作も属する「現代日本にゲーム的ダンジョンが現れる」というジャンルでは、ファンタジー的な世界と現実世界という、異なるルールを持つ二つの舞台が全面的に入り混じることになります。完全な異世界を舞台にした作品や、現実の裏に非日常が潜む世界を描く伝奇・SF的な作品が既存のジャンル資産を活かしやすいのに対し、このタイプの作品は、キャラクターの倫理観の調停、融合した世界設定の説得力の確保、複雑な背景設定を前にいかにコンセプチュアルなログラインを打ち立てるかなど、さまざまな困難を抱えています。
今回の応募作にもさまざまな角度からの挑戦がありましたが、本作はキャラクター達の独自の心理、そしてそれを支える確かな文章力という真っ向勝負で応えています。
目立つことは望まないが、筋は通したいという成人男性の主人公を真ん中に置きつつ、自分の仕事や境遇への屈託から彼を見下す事務員、主人公の価値観を揺さぶろうとする探索者、アイドル的に扱われる境遇に馴染めない配信者など、陰影あるサブキャラクターたちがそれぞれ固有の心理を持って作品世界を彩っています。それら設定がアイディアにとどまらず、それを納得させるだけの文章で描かれていました。
これらの点を高く評価し、本作を大賞に相応しい作品と判断しました。
次回も、独自の面白さを持つ作品との出会いを心より楽しみにしております。
カドカワBOOKS編集部