概要
人間嫌いな美形人型聖剣が、勇者になって転移お嬢様を守る!
聖剣ヴァレンダールは創造神によって鍛え上げられた至宝であり、剣の姿と人の姿を自由に切り替え、莫大な魔力を宿していた。その使命はただ一つ――勇者と共に災厄級の魔獣を討ち、世界を救うこと。だがヴァレンダールは絶望していた。
これまで仕えた二人の勇者は、魔獣を倒した直後に権力と欲望に堕ち、人々を苦しめる怪物と化した。そのためヴァレンダールは自らの手で彼らを屠らねばならなかった。それは聖剣に課せられた、もう一つの残酷な使命だったからだ。
当代の勇者候補、カレン・バーラル。見た目は黒髪黒瞳の楚々とした16歳の美少女。しかし心は歪んでいた。幼い頃から想いを寄せていた修行中の青年が、帰還後に妻と赤ん坊を得たことに激しい嫉妬を覚え、人知れずその母子を葬ろうとし、ヴァレンダールは覚悟した。
「これ以上、
これまで仕えた二人の勇者は、魔獣を倒した直後に権力と欲望に堕ち、人々を苦しめる怪物と化した。そのためヴァレンダールは自らの手で彼らを屠らねばならなかった。それは聖剣に課せられた、もう一つの残酷な使命だったからだ。
当代の勇者候補、カレン・バーラル。見た目は黒髪黒瞳の楚々とした16歳の美少女。しかし心は歪んでいた。幼い頃から想いを寄せていた修行中の青年が、帰還後に妻と赤ん坊を得たことに激しい嫉妬を覚え、人知れずその母子を葬ろうとし、ヴァレンダールは覚悟した。
「これ以上、
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- ★★★ Excellent!!!聖剣は空を見たか
この世界に疲弊していた。
世界を護り、災厄から人々を救う剣として生を受けた、神聖なる一振り。勇者を支え、共に戦い、安寧を保つ影の立役者。輝かしい栄光に浴する勇者の傍にて、名高く讃えられるはずの存在。
しかし運命の悪戯か悪しき人間の性か、身に余る名声を手に入れた彼らは自ら腐敗と破滅の道を辿る。強欲に走り、まるで自らが魔獣に成り代わったかのように身を落とす。
「次こそは」と願っても、裏切られる苦しみ。見るに耐えない彼らの末路が、銀の煌めきを赤く汚す。
人など二度と信じるものか。絶望と失望と静かな憎悪が使命を途絶えさせようとした時、『彼女』が現れ、盤上の手札をひっくり返した。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!逆行する先にある真の居場所
伝説の聖剣が勇者となって異世界転移して繰り広げられる物語は、重みのある始まりで世界観が立ち上がっていきます。
凄絶な過去を背負うヴァレンダールと、陽気さがうかがえる凛香とのバランスが絶妙で、読みながら微笑ましい気持ちになりました。
なにより活発なヒロインはもちろんのこと、様々なキャラクターの造形が素晴らしく魅力的です。
対話では何度もクスッとなることがあり、ヴァレンダールが抱える残酷な使命を中和する役割となっており、シリアスとコミカルの均衡が心地いい。
なるほど、物語とはバランスこそが求心力になるのだなと、学びを多く感じたものです。
個人的には、話の末尾に添えられた解説が物語を読み…続きを読む