概要
炎のように燃えるその瞳――復讐を宿した女の眼差しが、彼の行く末を決めた。
そして、その出会いが、女の命運の歯車を静かに、そして狂おしく回し始める。
亡国の姫と、運命に導かれた少年。
2つの魂が交わるとき、復讐の炎が世界を焦がす。
* * *
かつて交易の中心として大陸で最も栄えたリティニア王国。その最後というのは呆気なく、王の腹心の部下の裏切りによって、王と妃、王子の処刑を以て国は滅んだ。
血と煙の匂いが蔓延る戦場と化した王都を目に焼き付けて、まだ9つの歳の姫はその一生を復讐の業火に身を投じることを決意した。
時は移ろい、姫は腰に剣を携え、真紅の外套を纏い、旅人として各国を亡霊のように彷徨っていた。
今宵、歴史が動く。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!囚われた姫は、復讐に酔いしれる。
楽しく読ませていただきました。
緊張感のあるストーリー・リアリティのあるキャラクター・文体から響く表現が、素晴らしく好みの作品でした。
この物語は重厚なファンタジーで、復讐を
テーマに物語が進んでいきます。
主人公は元姫のシャノア、相棒として少年の
サノスを連れて旅に出ます。
シャノアは復讐に燃えている女性です。
彼女の目標は、シャノアの祖国を売った男を仕留めるために旅に出ます。
どのような展開になるか楽しみです。
地の文の情景描写が丁寧で、世界観含めた
物語イメージが詳細に浮かびます。
そして、戦闘の緊迫感も伝わります。
空気感、肌触り、呼吸。どれも私の脳内に響きました。
とて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!復讐の騎士と少年が運命を切り拓く物語
情景描写の力とテーマ性の明確さが際立つ物語でした。霧に煙る石橋、月光に照らされた剣、夜明けの宿屋に響く金属音、一つひとつの場面が鮮やかな映像として脳裏に焼き付き、物語世界へと強く引き込まれました。特に剣戟描写の躍動感と静謐さが同居する空気は、文章でありながら映画的で、読むほどに深く没入していきました。
さらに、作品全体を貫く復讐と運命のテーマが非常に明確で、その強い軸がキャラクターの行動や出会いに必然性を与えていました。シャノアが背負う宿命の重さ、それに巻き込まれてなお成長しようとするサノスの姿が、物語に力強い感情の流れを生み出しています。
細部まで丁寧に描かれた世界の中で、確固たるテー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!青田買いするなら今! 書籍化に耐えうる本格ファンタジー!
端正にして美麗。
本格にして重厚。
この作品は、書籍化に耐えうる、異世界ファンタジー作品である。
……と書いて終えることもできるけど、それではこの作品の魅力を語りつくせない。
この作品は、まるで映画のようであり、ゲームのようでもある。
文字が質感をともなって現れ、読者はたちまちのうちに、その世界の中に没入するだろう。
霧の立ち込める村の酒場、猥雑な都市と裏通りの礼拝堂、夜の宮殿、森の中の診療所、それに――亡国の離宮跡。
文字だけでも、ファンタジー好きならワクワクする道具立てではないか。
それらひとつ一つの舞台装置が、巧みな描写により強い印象で立ち上がってくる。
そして、その強い舞台…続きを読む