概要
船橋修司は、そんな懸念を胸に「一つの村」の中での調査を開始することになる。
修司には、幼い頃からの一人の『親友』がいた。
名前は陸斗。陸斗は『死神』であり、常に『なんらかのルール』を設定することにより、次に死ぬべき人間は誰になるかとランダムに選ぶことを続けていた。
そんな陸斗が担当することになった過疎地域の村。そこで死神としての業務をつつがなく進めようとしたが、何者かが陸斗の存在に気づき、妨害工作を始めたことがわかる。
陸斗の頼みを受け、村に潜入して『妨害者』捜しを始める修司。
しかし、そんな彼の努力を嘲笑うように、村では次々と『惨劇』が起こることになっていく。
果たして、妨害者の正体は誰なのか?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!【死】と【ルール】についてのミステリー
子供の頃、友達との間で奇妙なルールが生まれたことはないだろうか?
例えば路肩のブロックから落ちたらアウト。
横断歩道の白い部分は踏んだらアウト。
アウトって何って聞くと、悪ガキの上級生曰く、「それは◯ぬってことだよ」。
そんなことはあるはずないと思いつつ、上級生の威厳もあり、こわくて白い部分は踏めなかった。
この物語には、奇妙なルールを作り、ルールに基づき死をもたらす「死神」が出てくる。
主人公は死神が見える特異体質で、なんと「死神」と友達になってしまう。
ルールを作る側と友達になってしまうのだ!
主人公すごいと思った方、いらっしゃいますか?
私はすごいと思いました。
も…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あなたはどう読む?
死の兆候が見える青年、修司。
誰も感づけないような能力は、呪いとさえ呼べますね。
おかげで彼には、特別な友人がいます。
その名は陸斗。死神です。
死神の世界も複雑で、担当や仕事があるようでして。
公正かつ不条理という「死」の性質を体現すべく、使命を果たしているのだとか。
人類にとっては恐ろしい存在ながら、不可欠なのでしょう。
もちろん人が死にすぎてはいけません。
ほどよいペースで、無作為かつ明確に誰が死ぬか。
死神は各自、ルールを作って運用しています。
――――そのルール、逆手に取ったらどうなるか?
ええ。
死神を使って、殺しができてしまいます。
陸斗…続きを読む - ★★★ Excellent!!!身近だけど遥か遠くにある「死」。死神とともに生きる少年の運命の物語。
めちゃくちゃ感動しました。小さい頃からフィクションで涙腺が緩むという経験はめったにないのですが、本作の結末にはうるっと来てしまいました。
本作の主人公は普通の少年・修司。
いや、普通というのは正確ではないですね。彼には昔から「人が死ぬ直前、その人の顔に黒いモヤがかかって見える」という特殊能力が備わっています。それに伴い、彼は通常は見えないはずの死神までも視認できてしまいます。
彼は幼い頃、少年の死神・陸斗に出会いました。この出会いが修司の運命を変えていきます――。
死神には掟のようなものが存在します。それは、事前に一時設定した『ルール』に則り、その『ルール』を満たした者が死…続きを読む - ★★★ Excellent!!!変則的な死のルールを、ただ一人知る死神の協力者は、殺人を止められるのか
本作で最も特筆すべき点は、主人公・修司の立ち位置でしょう。
「限界集落の村人たちの死を管理する死神」と「死神のルールを利用して村人を殺す犯人」との間に、修司はいます。
死期の迫る人間の顔に黒いモヤがかかって見える修司は、死神・陸斗の『親友』。
死神は『死のルール』を定め、そのルールを侵した人間に死を与える存在です。
陸斗に協力を求められた修司は、死神の仕事を邪魔する何者かを見つけ出そうとしますが……
誰かに勘付かれるたびに変わる『死のルール』。修司だけが、それを陸斗から伝えられています。
不審死が続いたことで、隣人の不審な動きに村人たちが神経質になっても、修司は真実を話せません。
そのこ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!その死は偶然か、誰かが望んだものなのか……
修司の友人である陸斗は、普通の人には見えない『死神』。決まったルールに基づいて、人の命を奪っている。
ある日、一つの集落を担当することになった陸斗は、修司をその地に呼んだ。
そして、修司にお願いをする。
どうやらこの地には、陸斗の行動を邪魔しようとする『妨害者』がいるようで、それを調べてほしいというのだ。
そんな中、陸斗はルールの通りに集落の人間を殺すこととなった。だがそれは明らかに、誰かの手によって引き起こされたものであった……。
何者であろうとも、死から逃れることはできない。
どんなに優れていても、どんなに愛されていても、どんなに幼くても、『その時』が来たならば、死は訪れる。
で…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人は、死神のルールを超えていったのか
死神による超常的「死」と人の悪意が絡み合った新感覚ミステリーでした。
死神と親友である船橋修司の目で語られることにより、死神に寄った世界と現実の世界、読み進めるうちに二つの世界が互いに侵食し合っていく不気味な感覚に陥ります。
あどけない少年の見た目の「死神」は、主人公には友好的であり、それが一つの安心感でありつつ、無理難題を押し付けてくる相手でもあり――やがて「死」の重さが、主人公とともに読者側の頭にずしんと落ちてきます。
『ドリアン・グレイの肖像』や『最後のひと葉』など多くの古典作品でも扱われてきた「死」を作品内へ見事にモチーフとして取り込み、恐ろしいとともに、心躍るほど魅力的。「死」を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!死神ではなく、親友として。
ある日、死神だという少年・陸斗と知り合った修司。二人は親友となるが、ある事件をきっかけに修司は陸斗の「死神としての仕事」を垣間見ることに……。
以来、修司は陸斗をただの親友として見ることが難しくなった。人の命を奪う死神だと認識するようになった。
明確に決別したわけではないが、二人の間には溝が生まれた。
それから約十年後、修司と陸斗は再開する。そして修司は、陸斗が「死神としての仕事」を行う際に使う力が引き起こした事件に巻き込まれていくことに。何者かが陸斗の力を利用し、とある村の住民を殺害し始めたのだ。
誰が犯人なのか、どうやって陸斗の力を利用しているのか、修司は住民たちの力を借りながら解き明…続きを読む