緻密な謎解きと、二人の絆が胸に残る――極上のミステリー体験。
- ★★★ Excellent!!!
最後まで読み終えた今、まず伝えたいのは――
「とんでもないミステリー体験だった」という一言に尽きます。
死神という特殊な存在と、そのルールを軸に展開される連続殺人事件。
設定だけでも惹きが強いのに、物語はそこからさらに一段、二段と読者の思考を裏切ってきます。
怪しい点には気づいているはずなのに、肝心なところにはまったく辿り着けない。
メモを取りながら読んでもなお、気づいた瞬間には「完全にしてやられた」と唸らされる……。
そんな快感が何度も訪れました。
トリックの解明が進むたび、バラバラだったピースがカチリと噛み合っていく感覚が本当に気持ちいい。
「あ、そういうことだったのか……!」と膝を打たされる瞬間の連続で、
読者の思考を何重にもすり抜けてくる構成力に、ただただ圧倒されます。
そして何より心に残ったのが、修司と陸斗の関係性です。
人間と死神、立場も運命も違う二人の間にある絆は、
とても「親友」という言葉だけでは収まらないほど濃く、強い。
事件の真相に近づくほど、その関係性が静かに、しかし確実に胸に迫ってきて、
読み終えたあともしばらく余韻から抜け出せませんでした。
ミステリーとしての完成度の高さと、感情を深く揺さぶる人間と死神の物語。
最後の一行まで、緊張と没入が途切れることのない一作です。
このような素晴らしい作品に出会えたことが、本当に幸せです!