気になる君と、今夜も通りを挟んで

大人のしっとりした恋愛模様を描くことでは定評のある作者様の描く新たな大人の恋。
主人公は大手商社の東京本社に勤めるも上司に疎まれ、恋人は寝取られ、左遷。
傷心の旅先で一人の美しい女性に出会います。そこではただ軽く会話を交わしただけの関係。しかし、彼女は彼の転勤先である大阪支社にキャリア入社で配属されてくるのです。
そんな彼女と主人公の住まいは通りを挟んだ向かい通し。
ベランダに出て、通りを挟んで乾杯する、そんな距離感。
そんな彼と彼女の距離は少しずつ縮まり始めます。
主人公の配属された営業三課は他の部署のお手伝いも行う、何でも屋。営業二課に配属された彼女といっしょに仕事をし、営業先と真摯に向…続きを読む

雪国で出会った美しい女性と、転勤先で再会した久我山信。
その女性、遠野千冬と同僚として共に働くことになったのですが、なんと自宅が道路を挟んで向かい合わせで。
お互いの姿は見えるけれど、声は届かない。
その距離が絶妙で、読んでいてドキドキします。
さすがラブストーリーの巧者だと唸るばかりです。
遠野さんや新しい同僚と働きながら、忙しく過ぎていく日々。
そして二人は——。

ラブストーリー好きは満足できる作品です！

物語は雪降る温泉で出会った二人から始まります。
雪のように淡く消えるはずの出会いが、やがて仕事の厳しさと人間関係の温かさが交錯する『等身大のオフィス群像劇』へと広がっていきます。
主人公の誠実さと遠野さんとの関係が物語の軸となり、恋愛物語としての期待を高めつつ、仕事のリアリティが物語を地に足のついたものにしています。
麻雀が取り持つ不思議な縁、人の温かさに囲まれる主人公の姿は読んでいて心を和ませます。日常の中に積み重なる小さなドラマが、これからの展開への期待を自然と膨らませてくれる作品です。

主人公は社会人の男性。
失恋と東京から大阪へ左遷。傷ついた心を癒やすべく温泉宿に泊まった。
そこで出会った綺麗な女性。
出会った、と言っても、道でちょっとすれ違う、食事処で一緒になる、それぐらいの、ほんのすこしの偶然。
もしかしたら現実でも起こり得るかも、と思えるささやかな出会い。
名前もお互い告げることなく、二人は別れる。

でも、驚くような再会を二人は果たす。

大人の男女の距離が、ゆっくり、ゆっくり近づいていくのを見守りたくなります。
お仕事小説でもあり、大人な読者さまにオススメしたい、読み応えのある恋愛小説です。

大手商社に勤める主人公・久我山信。
一生懸命頑張って来た彼に待ち受けていたのは、左遷と失恋。

心を癒すべく雪の温泉郷へ旅行へ来た彼は、そこで綺麗な女性に出会います。
偶然が重なり、美味しい食事やお酒を共にし、ひと時を過ごす2人。

そんな彼女とはまさかの新しい職場で再開を果たすことに。
さらに住んでいるマンションまで車道を挟んだ向い側だという。

運命的な出会いを果たした二人。
そして、彼女もまた悲しい思い出を背負っており、今後の物語で傷付いた者同士がどのように距離を縮めて行くか見過ごせません。

こういったことが自分にもあったらいいなと思わせてくれるような大人の恋愛。
皆様も是非、心温ま…続きを読む

まさ先生の真骨頂とも言える「もどかしいほど緩やかに…でもきっと自然に一歩づつ進んでいく恋愛模様」…そのさわりが少しづつ始まっていきます。

どこか懐かしささえ感じそうな優しい世界を感じてみませんか？

超おすすめですっ！

※将棋も良いけど…麻雀も良いですねっ！

この方、色々書いてますが
やはり恋愛小説と云えばまさ様って思える程です。
ですが今回はちょっと大人の色愛感じさせる内容。まだ5話なので、これから変わるのかな？
兎に角期待出来る作品です。

人生がうまくいかない時、人は静かな場所を求める。
左遷、失恋、自己否定――
都会の喧騒から逃れるように、男はひとり、雪降る温泉郷へと向かった。

露天風呂の湯気と静寂に包まれたその場所で、彼は偶然、ひとりの女性と出会う。
黒髪が雪に映えるその姿は、まるで冬の美しい幻のようだった。

宿での食事、夜の散歩、ベランダ越しの乾杯――
言葉は少なくとも、確かに心が通った時間。
名前も知らない彼女は、春の転勤で再び彼の前に姿を現す。

仕事、人間関係、失敗と期待。
新天地での不器用な日々が、再会の偶然と少しずつ重なっていく。

まだ序盤とは思えないほど、作品全体に流れる「空気の豊かさ」に魅了されました!

雪の温泉郷から始まる偶然の出会いと、新天地での再会。
その流れだけでも心がぐっと掴まれるのですが、何より素晴らしいのは、情景の描写と雰囲気づくりの巧さだと思うんです。

音、匂い、温度、距離感……その全てが丁寧に書き込まれていて、まるで自分も隣で同じ空気を吸っているかのように感じられるんです。

主人公の久我山信は、社会人としてのリアルな悩みや疲れを抱えつつ、新しい環境で少しずつ日常の色を取り戻していく。
その過程は静かで穏やかですが、ページをめくる手が止まらないほど味わい深くて。

登場人物達も魅力的で、特に、…続きを読む

心を癒すべく傷心旅行で運命の出会いをした主人公。

雪国の情景描写が見事に描かれ、最初の導入部分から続きが気になります。
そして、夢のような幻のような出会いの部分も、素敵に表現されていて素晴らしかったです。本当に癒されました。

そうして、新しく転勤してきた部署に赴任するわけですが、そこでの再会も思わず気持ちが高ぶり、続きが気になります。

私事ですが、私自身は転勤はありませんでしたが、一年のほとんどが出張という仕事をしていた時期があり、雪国の旅館での運命の出会いに思わず感情移入してしまい、今回、初めて、レビューを書いた次第であります。

出張先のホテル等でこういう展開があればなぁと、昔を思…続きを読む