概要
自分は、どうして生まれたんだろうって、考えたことある?
【カクヨムコン11参加作品】
利人が開く喫茶店に、ある朝、女子高生の彩加が訪れる。その日から、ふたりは学校が始まる前のひとときを一緒に過ごすようになる。毎朝、コーヒーを飲みながら、彩加と話すうちに、利人はだんだんと危うい魅力をたたえた彼女に興味を抱くようになる。
同性ながらお互い引き合う心に戸惑う女子高生の彩加と沙希。そして、喫茶店を営む利人との間に揺れ動く心理を、詩情豊かな文体で描いたラブストーリー。
利人が開く喫茶店に、ある朝、女子高生の彩加が訪れる。その日から、ふたりは学校が始まる前のひとときを一緒に過ごすようになる。毎朝、コーヒーを飲みながら、彩加と話すうちに、利人はだんだんと危うい魅力をたたえた彼女に興味を抱くようになる。
同性ながらお互い引き合う心に戸惑う女子高生の彩加と沙希。そして、喫茶店を営む利人との間に揺れ動く心理を、詩情豊かな文体で描いたラブストーリー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!誰かと過ごす“静かな時間”が、心を迷路に変えていく――
この物語には、大きな事件も劇的な告白もありません。
描かれているのは、珈琲の湯気、朝の光、同じ部屋で過ごす時間――それだけです。
けれど、その「何も起こらないはずの時間」が、こんなにも胸に残るのはなぜでしょうか。
『硝子のラビリンス』は、孤独を抱えた人が、誰かと並んで過ごすことで少しずつ形を変えていく、その過程を静かに見つめる物語です。
喫茶店での会話、詩を共有する瞬間、同じ朝食を食べる日常。どれも穏やかで、優しくて、だからこそ壊れやすい。読者は、彩加の視線を通して「人と近づくことの嬉しさ」と「失うことへの怖さ」を同時に味わうことになります。
登場人物たちは多くを語りません。けれど、語ら…続きを読む