概要
謎を確かめるため、クラスメイトと共に検証に行く詠だったがそこには思わぬ人物が‥
これが人生の分岐点。後悔も喜びも、全てを咀嚼する少年は仲間達と、様々な異能(ミステル)が絡む事件に巻き込まれていく。
それはミステリーと現代ファンタジーが交差する「人を知る物語」。
ようこそ。異能力バトル×青春ミステリーの世界へ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!"人を知る"異能が紡ぐ、熱くて切ない青春バトル
「氷河の夜」という謎から始まる物語が、こんなに熱く、こんなに切なくなるなんて。
主人公・詠の異能〈グラトニー〉は「人を知ることで強くなる」という、バトルものでは珍しい能力。でもこれが物語の核心で、敵も味方も、みんな「人として」描かれるから胸に刺さる。蠍會のメンバーだって、ただの悪役じゃない。それぞれの正義があって、それぞれの痛みがある。
異能のバランスも絶妙。派手な能力なのに、頭脳戦とミステリー要素で「どう勝つか」が毎回違う。必殺技を叫ぶ熱さと、推理で解く面白さが両立してる作品って、なかなかない。
キャラが濃い。会話が自然。展開が熱い。そして何より──読み終わった後、誰かのことを「もっと知り…続きを読む - ★★★ Excellent!!!夜更かし必至!緻密な能力設計と深すぎる人物描写に唸る!
お、面白い!!
長編はゆっくり噛み締めると決めていたのに噛み締めながらあっという間に次へ次へ進んでしまう序盤からテンポ良く、非常に熱い展開!
主人公の天札詠という主人公が、聡明で思いやりがあり大変魅力的です!高校生らしい友人たちとの会話や、関わり方距離の取り方など……主人公や仲間陣営だけでなく、敵役もスポットが当てられ丁寧な人物の掘り下げと、エピソード読込んだ後に来る人物紹介を読んだ時に鼻の奥がツンとして涙が出そうになるのです。
作者さんは人物作る時どうやってこんな『良いなぁ』と読者に思わせる像を作られているんだろうか。
そして登場する人物の面白い異能力!
能力バトルで上手い作者さんは『…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読み進める手が止まらない! 個性派揃いの青春・異能バトル
序盤からスピーディーかつ、熱い展開。そして読み進める毎に、見た目も性格も、そして能力も個性的なキャラクターが続々と登場し、中だるみや飽きを絶対に感じさせない。作者様の「読ませる力」が素晴らしいです。
詠たちの所属する異能研究部と、敵対勢力である蠍會との戦いが激化していく中、天札詠という主人公が、なぜ、『人を知ることで強くなる異能』の持ち主なのか。彼の過去も徐々に明らかになっていきます。ストーリーの盛り上がりが止まるところを知りません。展開の熱さ、面白さが右肩上がりです。
さらに素晴らしいのがバトルのパワーバランス。新たなキャラクターが登場する毎に多種多様な異能も増えていくのですが、「こう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「知る」ほどに強くなる!異能同士のぶつかり合いから目が離せない
学園内に伝わる「氷河の夜」を調査するために、夜中の学校を友達と訪れた高校生の詠。この夜がきっかけで彼の運命は大きく動き出すことになります。
大きな危機がきっかけで目覚める「異能」、頼りになる異能持ちの先生や先輩、そして「異能」によって強引に世界を変えようとする「蠍舎」という組織の存在……。
冒頭から魅力のありすぎる世界観に自然とのめりこんでしまい、最新話まで一気読みでした。ただのバトルものではなく、相手の異能を知り、どう戦っていくのか考えるといったミステリー要素もあり、隅々まで楽しめる作品です。
そして!何といってもキャラクターたちそれぞれ自分の想いを抱えていて、傷ついたり人を好きにな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!王道の青春異能バトル
TRPGのシステムで言えば、めっちゃ王道展開で「ダブルクロス」をやってるような感じです。
良いですね、わかりやすく異能の力を行使して、ルビ付きの台詞で必殺技叫ぶの。
実に少年誌のバトル漫画にあるような、ワクワクするものを感じます。
それだけでなく、なかなか頭の切れる主人公による推理もかなり冴えわたっています。
このあたりも物語としていいアクセントになっていますね。
伊達にカテゴリをミステリーにしていません(ただこれをミステリーと言ってしまうのはちょっとズルい気がします)。
ガッツリと中二病的バトル作品を読んでみたい方は、是非本作をお手に取ってみてはいかがでしょうか。 - ★★★ Excellent!!!人の心が力となり、あまたの願いが苛烈にぶつかり合う青春!
心根や行いがどこまでも優しく、
人間同士のあたたかな繋がりと支え合いを信じる天札詠たち「異能研究部」と、
”毒をもって毒を制す”を理念とし、
世界を望む形に変革するためには手段も犠牲も些細なものと断じてしまう「蠍會」。
これら二つの集団が、心の力……異能(ミステル)を駆使して、
おそらく相容れない願いを熱く激しくぶつけ合う謎と戦い、そして青春の物語に、
もうずっと引き込まれっぱなしです!
しかも「異能研究部」「蠍會」だけでなく、
さらに多くの組織や集団が、やはり譲れない願いをもって日々を戦い抜く情景に、
いつもハッと見入ってしまいます。
信頼と気遣いからなるあたたかな共存 VS 諦念…続きを読む - ★★★ Excellent!!!孤独に光を、言葉に力を――『人を知る』物語に寄せて
静かな孤独の痛みと、それを包み込むささやかな温もり――この物語は、読む人の心の奥底までそっと光を差し込んでくれるようです。天札詠の〈グラトニー〉という異能は、現代に生きる私たちの繊細な感受性とどこか重なり、他者の言葉や想いを真っ直ぐ受け止めて“咀嚼”する姿に、ただの能力バトルを超えた深い余韻を感じさせます。
学園という舞台で描かれるのは、痛みも希望も静かに滲む人間模様。蠍會の歪んだ正義と、詠たちの「理解し合いたい」という静かな願いが、優しくも確かな対立を生み出し、読み進めるほどに胸の奥がじんわりと熱くなります。敵として現れる者たちもまた孤独や過去を抱え、誰もが自分だけの正義や救いを探し…続きを読む