概要
その夜、老婆と守衛が村役場で怪死した。老婆は乳歯を吐きつつ脳内から湧き出た子供の手によって後頭部を蟹の甲羅のごとく割られて。守衛は若い女の肉片にその胸を突き破られて。
怪異、妖怪、化け物、幽霊、怨霊、邪神。
そういった名前で呼ばれる存在によって引き起こされた、殺人等を含む凶悪事件は、ともすれば一般の人間であると、その痕跡を目視することすらできない。目視ができなければ残された穢怨(わいえん)――いわゆるネガティブな霊気や妖気や呪いの類――を採取して分析することも、はたまたそれを清掃、除去することも当然できない。
これらオカルトに属する事案の、主に後方支援をまとめて担当するのが、特殊清掃班の任務である。
M県菰野岩市(こものいわし)にある菰野岩署に拠点を持つ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「見える」警察官バディが怪異に挑む!その顛末は一部始終が鳥肌もの
このエンディングを読んで身悶えない人がいるだろうか。いや、いない(断言)
いきなりエンディング語るとかどうかしとるんかと思われそうですね、すみません。
でもこのラストが私に刺さりすぎちゃったので仕方がない。この最終話を堪能するために最初からぜひ読んでくれと叫びたい!!
とはいえこのレビューを読んでくれたあなたには、もしかしたら最終話はそれほどハマらないかもしれない…人の好みは様々ですし。でも大丈夫です。最終話だけじゃなくおもしろいのは最初からです。間違いなく惹き込まれて続きが気になって止まらなくなります。安心して読み始めてくださいね。
警察もの、ブロマンス、ミステリー、ホラー。ジャンルと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!閉鎖された村で、神は謀る
この作品の本文を読む前に、まずは作品概要をしっかり読むことをオススメする。
その上で本文をある程度読み進め後に、もう一度作品概要を読んでみると、一層深くこの世界に入り込むことができ、それはきっと物語の終わりにも役立つはずである。
さて、主人公である神堂三雲と蛇来庚午の二人で、古い因習の気配がぷんぷん漂う閉鎖された村の事件を解決しに行くのだが、〝謎解き要素〟のタグの通り、主要な登場人物は死人も主人公たちもあんな人やこんな人も、いずれも謎の匂いがぷんぷんしてくる。ちょっとぷんぷん使い過ぎた。反省。
凄惨な事件の謎と、閉鎖的な村の謎が徐々に明らかにされていく中で、三雲と庚午の関係も少しずつ変化し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!極上の怪異と精緻な謎。特掃班「神堂三雲」の妖艶な笑みに翻弄される!!
霊障絡みの怪死事件の後始末を請け負う警察内部の特殊清掃班に所存する神堂三雲(♂)と、そのバディに任命された蛇来庚午(♂)の物語。
知的でミステリアス。しかし一匹狼の香りが漂う三雲は、純朴で直向きな刑事、庚午とバディを組むことに。
一見上手く行きそうにない二人なのですが、不思議とすぐに距離は縮まり、見事なバディとして成立していきます。
舞台は庚午の故郷でもある閉ざされた山村。
目を覆いたくなるような凄惨な怪死。
村を覆う巨大な堤。
外部からの侵攻を断つための堤は、そのまま村人を逃さぬ檻の役目も担っていて……
張り巡らされた伏線の数々、謎が謎を呼ぶ展開、深山に霧けぶるような世界観。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!極上エンタメにずっと目が離せない!「見える」バディが怪異と人の謎に挑む
「どう考えても人間の行ったものではない凶悪犯罪」は、一般の人間であればその痕跡を目視することすらできない――『見える』目をもつ三雲は、そういったオカルト事案を担当する特殊清掃班に所属していた。前置きもなく本部へ招集された彼は、人為的殺人事件と怪異による殺人事件とが同時発生したと思われる蛇来村に派遣されることになる。その際、庚午という蛇来村出身の『見える』刑事と組むよう言い渡されるのだった。
序からグイーッ!と引き込まれました。ものすごく雰囲気のある冒頭から終盤の怪死まで、圧巻でした。
怪死の描写や作者様の知識や技術に裏打ちされた「重さ」と、オカルト物やキャラ文芸的な「軽さ」の両方が一度に味…続きを読む