ラッパッパのパ　～黙示録に出てくる第一のラッパ吹きなのに、ラッパの吹き時が分からない！～

ビジュアル重視の天使や悪魔が登場するかと思いきや、骨太の聖書解説に伴い、その知識を含めて登場人物のすべてが、読み手の想定斜め上をいく改作です。

聖書が好きなアナタにも、聖書を読んだことのないアナタも、うっかりミッション系進学校に通ってしまって神学の授業で苦戦しているアナタにも、大変おすすめ。
そもそも宗教的内容は好できではないと言われるそこのアナタには、メンタルがどこまでも人間的（しかも欲に負けやすい）な天使の姿に、心励まされ明日も頑張ろうかなとか思えることでしょう。

最後まで読み切った時に「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」という悲しみの言葉さえも別解釈出来ること間違いなし。どうぞご覧くだ…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（109文字）

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（287文字）

言われるままにただ運命を待つのではなく、まだ拙さは残るけれどコミカルに動き回り冒険を繰り広げます。

聖書や天使、悪魔などに興味のある方にはもちろん、ポップな文体で書かれていますので、そちらにあまり明るくない方にもオススメ出来る作品です。
重厚かつ親しみやすい、絶妙なバランスが素晴らしいと思います。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（360文字）

切実さとユーモアのバランスが絶妙！
「神に聞いてないから」は前代未聞の悩み、
でも共感できる不安。

この物語、予想外に深くて面白い。
これは吹くまで追いたくなる一作です。

あらすじを読んだだけで面白く、つい読み始めました。
実際の本文もとても面白かったです。

大事な場面で最初に吹くって、すごくプレッシャーがかかりますよね。吹奏部だったのですがソロを吹くより、何十倍も緊張するんだろうな。
世界を背負っているような役割だから、メンタルクリニックに通っているのも納得です。

楽しく読んでいるだけで、自然と聖書の知識も身につくので、勉強にもなってありがたいです。

まだ読み始めたばかりですが、プンプンする名作臭。
神話的設定×現代的テーマの融合、ポップな文章。

期待せざるを得ないです。