概要
2032年4月1日、人口減少に歯止めをかける目的で<人口増加促進法>が施行され、政府による<子ども未来計画>が発動する。
計画に基づいて次々と生み出される<未来児>たち。
しかし計画は数年後に破綻し、取り残された<未来児>たちを、世間からの理不尽な悪意が襲う。
それから20年後。
社会不安と分断に満ちた日本社会に、恐怖の連鎖が巻き起こる。
お断り
この作品は完全なフィクションであり、登場人物や団体名、状況設定などはすべて架空のものです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!すべて此等の惡しき事は、内より出でて人を汚すなり
集団の愚かさと救いがたさの物語です。
〝こども未来計画〟
そう呼ばれる計画が策定された未来。
日本の少子高齢化を解決するための法律。人口増加促進法が制定された日本の話です。
そこで同法に従い、代理母により産出された者を〝未来児〟と呼び、期待とともに蔑視した社会が作品の舞台となります。
歪んだ政策が呼び起こす悪意と怨念が織りなす群像劇は読む者に問いかけます。
倫理とはなにか。許されるざることとはなにか。人はどれほど他者に無慈悲になり得るのか。
古来より、複数の奴隷を巧く扱う方法として用いられて来た方法があります。
奴隷のなかに序列をつけることです。
しょせんは同じ奴隷。
なのに些細…続きを読む - ★★★ Excellent!!!『異なるカテゴリー』を排除する人間の業。これは、未来の一つの可能性
未来で起こりうるかもしれない「もしも」の可能性。
人間心理というか、社会における集団の反応というものを考えた場合、「条件が揃えば同じことは確実に起こるんじゃないか」と読んでいてヒリヒリとした気持ちを味わわされます。
とある施設で襲撃事件が起こり、中にいた人々が大勢被害に遭う事件が起こる。
施設は「未来児」と呼ばれる、「国に施策の結果として生み出された子供たち」が暮らす場所となっていた。
本作ではそういった施策がどのようなもので、どういった経緯で実行されるに至ったか。そして襲撃者の正体や、被害に遭った子供たちの「その後」について触れられていくことになります。
「未来児」のよ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!目を逸らしてはならない。
先ず初めに、この作品の衝撃は今までに
類を見ない程に 現実 への危惧を
孕んでいる。それと同時に、今迄コメディ
寄りの短編やホラー、人情味溢れる壮大な
SF、何処かの国の感動的な擬史…そして
深く考察させられるミステリー、優しさ
溢れる人間ドラマを書いて来た作者の、
敢えて 心 を殺して挑んだ
社会派SFホラーである。
そう遠くない未来の日本で。少子高齢化は
更に加速する。時の政府の方針として
『人口増加促進法』なるものが施行され
政府主導で『子ども未来計画』なるものが
実行に移される。
机上の空論で為された施策は後々に
破綻するも、不自然な理論の下に生まれた
『未来児…続きを読む