概要
失った兄と、もう一度出会った私の話。
“普通”を選んだ代償と、それでも生きる理由……。
治療で“普通”になったはずの少女・梅子。
それでも心は弱いまま。
だから彼女は願った……強くなりたいと。
「普通」になれない少年・永遠と、神様みたいな強さを捨てて「普通の生身」を手にした少女・瑠璃乃。
新しい日常を送る二人の前に現れたのは、トラウマを抱えながらも「覇王」と呼ばれる少女・梅子と、そんな彼女を「兄さん」として支える青年・加藍だった。
揚げ物の匂いが満ちる午後。ゲームとアイスで笑い合うささやかな日常。
けれどその裏では、人の弱さを「役割」として利用する巨大企業ハルジオンや、世界を蝕む異形〈エイオンベート〉との戦いが静かに繰り広げられていた。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!爆笑必至の日常から熱いバトルへの緩急が絶妙で、最高に引き込まれる!
ウメちゃんの切ない過去から始まったかと思えば、いきなり永遠と瑠璃乃のイチャイチャに突入して、その温度差が笑える。
瑠璃乃のバナナ畑で和菓子祭りの寝言とか、ツンデレの演技が下手すぎてかわいい。
体力測定パートは、もう完全にギャグのオンパレード。モサッペヌカチャッパ族の雨乞いステップを踏む永遠と、ゴリラ並みの筋力で測定器を物理破壊していく瑠璃乃の凸凹コンビが愛おしい。
博士のポンコツっぷりと弥生さんのキレッキレのツッコミも安定の面白さ。
でも、そんな爆笑のなかで急に現れるエイオンベートの八つ当たりからのガチピンチ。瑠璃乃が痛いを感じる生身の体になったからこそのハラハラ感と、永遠が迷…続きを読む - ★★★ Excellent!!!成長の呼び水となる共感性
少年、永遠と少女、瑠璃乃が試練に立ち向かう物語は、「過剰な共感性」を扱うSF作品でありながらコメディとのバランスが最高です。
とにかく選び抜かれた言葉による描写が緻密で、戦いの場面は詩的で爽快。
それでいて繊細な心の機微に遭遇したりと、文章的解像力に優れた落差が本当に心地よく、まさに文章のマジシャン。
強くなろうとする姿勢は共感を呼び、永遠と瑠璃乃の絆には胸が熱くなる。
その「共感性」こそが物語の核心でもあり、読者の心を打つ求心力だと感じました。
弱さを認めながらも前を向き、人の痛みを理解しようとする歩み寄り……。
SFアクションでありながらも、描かれているテーマは成長であり、前…続きを読む - ★★★ Excellent!!!運命を共にする少年少女と、もう1人の少女の近未来SFファンタジー!
災害をバトルで倒すことによって対処可能になった社会で、戦う人々がいた。
それはペネトレーターとアザレアージュと呼ばれる「対」になる存在。
ペネトレーターの永遠(とわ)とアザレアージュの瑠璃乃、そしてそこに現れる謎めいたもう1人の少女。
ワクワクする設定、シリアスなシーンとラブコメギャグの対比にメリハリがあって、素敵な作品です。
永遠くんのインドアっぷりも楽しいのですが、瑠璃乃ちゃんの天然キャラもまた可愛くて、何が起こるかわからない日常パートが面白いです。と思ったら、シリアスなバトルシーンが始まって、目が離せなくなります。
主役2人の運命的な関係がとても素敵だと思いますし、もう1人の少女梅…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「どうしても目を惹かれてしまう。気付けばまた瑠璃乃を見てしまう。」
本作は、心優しき少年・永遠と人智を超えた身体能力を宿す少女・瑠璃乃が、理不尽な災厄に抗う姿を描いた、近未来SFアクション作品です。
無力な少年が、負の情念の怪物と凄惨な死闘を繰り広げることで、愛する者のために一歩また一歩と踏み出していきます。
科学と魔術、コミカルとシリアスという相反する要素が、一つの壮大なドラマとして統合されており、緩急のついたバランスの良い構成となっております。
また、日常の尊さと戦いの残酷さが対比的に描き出されており、これが読者を圧倒的な没入感へといざなっていくのです。
さらには、四神モチーフの詠唱や近未来を印象付けるガジェットなど、SFらしさが随所に散りばめて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!弱さを心に抱きながらも、自分を鼓舞し戦う主人公の青春SFファンタジー
このお話は一作目(シリーズ)から拝読していて、大好きです!
心の弱さ、いろんな負けた思いを抱いて引きこもっていた男の子――永遠。
しかしある時、地球の危機とそれを救う鍵となる瑠璃乃に出会い。
自分の殻から出る決意をする。
出るといっても、それでもすぐにへこたれるし、なんなら心の弱いところを
敵に突かれてしまったりと。
強すぎる主人公・ヒーローではない、普通の男の子でしかない永遠だけれど。
そんな彼でしかできない、支え共に戦う瑠璃乃との絆、力があるのだと思います。
今作はそんな永遠と瑠璃乃が近く、甘い恋模様もあって。
それでも迫りくる敵に、また立ち向かう彼彼女たちの青春と戦いの時。
一話一…続きを読む