概要
※劇場版のイメージですので、シリーズ初参戦の方でも楽しんで頂けるように工夫しております。
エセ霊能者の水鏡にそそのかされて、邪祓師の卜部と助手のかなめが訪れたのは、五島列島にほど近い孤島【螺子巻島】
卜部が押し付けられたのは簡単な人探しの依頼。それだけのはずだった。
しかしその裏側では、移住してきたばかりの音無家の姉妹、美空(みそら)と麗美(れみ)が狂気と邪悪の渦に呑まれていて……
蒼い海の悲しい潮騒と繰り返されるオルゴールの音色が鳴り響く島。
南海の孤島を舞台に繰り広げられる、作者渾身のホラーミステリー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!巻かれるゼンマイ、渦、思念と……
心霊解決センターを営む、邪祓師の卜部と助手のかなめ。
複雑な呪いや恐怖を紐解き、封じてきた二人のことは、原典である『邪祓師の腹痛さん』でご存じでしょう。
本作ではバカンスということで、五島列島そばの孤島にやってまいりました。
人探し? まあ、ついでみたいなモノに決まってます。
しかし……
変なんです。
なにか変なんだけれど、どこが変かがわからない。
この塩梅がプロの腕。本番が始まる前から、張り詰めるものを感じます。
そして中盤。
天井に現れた雨漏りが広がるように、動き出す事象。
点と点とがつながり、線を越えて立体になる展開。
ところで、恐怖って何なのでしょう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!離島に根付く不気味な信仰と、不協和音を奏でるオルゴールが導くホラー小説
両親の仕事の都合(?)で離島に引っ越してきた美空と妹。
だが、その島には独特の風習と信仰が満ち、不気味なオルゴールの音色が響いていた・・・
書籍化作品【邪祓師の腹痛さん】シリーズの最新作!
ですので、面白さは折り紙付き。
安心して読み始めてください!
単におどろおどろしいホラーというだけでなく、ミステリー要素もあって引き込まれます。
何より、青い海に浮かぶ「移住したい南の島」なのにもかかわらず、不気味な因習が息づいているというギャップが怖い!
「邪祓師の腹痛さん」が今回引き受ける依頼は人探し。
でも、どうやらただの失踪事件ではないようで・・・?
不気味な島の信仰がかかわる事件に、腹…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ここに悪意は刻まれ、絶望が生まれる……。
始まりは静かな物語だった。
山田洋次監督の映画みたいに、穏やかで美しい始まりだった。
小さな幸せの息遣いや、些細な戸惑いがあった。
同時に得体の知れない何かも感じた。
知らぬ間に指先で乾いてしまった血の跡みたいに、何処を切ったのか分からない見えない傷を感じた。
積み重なり過ぎ行く時間が「嘘」に見えた。
歩いている道が「嘘」に見えた。
認識している事、知覚している事、感情が、信頼が、優しさが、濁った「嘘」をしみこませている様で、怖かった。
悪意は巡る。
きっと誰も悪くないのに「悪意」はどこまでもどこまでも、非情で残酷で腐り切って抜け出せず、ねっとりとぬっちゃりとじゅくじゅくと、あら…続きを読む - ★★★ Excellent!!!絶望的過ぎる「強い呪い」。それでも諦めない腹痛さんがカッコ良すぎる!
この絶望的なまでの「呪い」の根の深さ。その全貌が見えた時に圧倒されました。
物語は「螺子巻島」なる孤島を舞台に進みます。
そこへ引っ越してきた美空や麗美たち音無家の姉妹は、一見平和そうに見える島にどこか不穏な空気が立ち込めているのを感じ取る。
一方、鳴島大黒なる人物から母親が失踪したと相談を受け、島に調査にやってきた「腹痛さん」こと霊能者の卜部一行。
島で過ごす間に、次第に音無家の面々や腹痛さんたちの身にも「呪いの力」が迫って来ることになる。
一体呪いの正体は? そしてこの島では何があったのか?
「アポーツ」という物質化能力を使って島の過去を探ることに成功した腹痛さん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!映画・マンガ・ドラマ 今の時代なら実現可能 必見のホラーミステリー作品
私が初めて深川先生の作品を読了した時、まだ無名の人だった。
「こんな発想の作品書けるなんて」脱帽ものだった。
私の目に狂いは無く すぐにプロ・デビューされた。
一度聴いたら忘れられない深川我無 という名前。
先人たちの小説・映画などに影響の受けない書き手は居ないハズだ。
だが深川先生の作品キャラクターが、とうとう独り歩きを始めてしまった。
探偵と助手の黄金コンビ、しかも霊を祓うらしい。
どうか読んでください貴方がミステリーファンなら
貴方がホラー小説そしてホラー漫画、ホラー映画ファンなら
この作品は段々と貴方を引き込み、主人公たちが織りなす奇想天外な体験を
貴方に現代ホラーミステリーと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!次々と現れる渦を見ていると、いつの間にかどこかに呑み込まれていますよ。
島に越してきて不満そうながらも日常をこなす姉妹。
簡単な依頼を名目にしたバカンステンションの腹痛先生一行。
一見平和に見える島で奇妙さや不穏さは小さく散りばめられていて、はじめは無視や知らぬふりができるものです。
けれど、物語のあちこちにこれでもかと配された螺旋が不穏に渦を巻き、登場人物たちは否応なしに巻き込まれていきます。
因習の渦、妄執の渦、残酷と罪を孕んだ時の渦、軸が折れた信仰の心の渦。
いくつもの渦が渦巻いてそこから現れ来るものとは。
重層的に絡まる悲劇が明らかになりながらも、助手のかなめちゃんの可愛さが相変わらず輝かしい作品となっております。
浴衣着てる~! 可愛い~…続きを読む - ★★★ Excellent!!!くるり、くるり、螺旋の島は回転する。その忌まわしき歴史を巻いて。
家族とともに島へ転居してきた高校生、音無美空。
やり直しを求めた両親に従って、外界を捨ててきた彼女は、島に秘められた忌まわしい因縁へと巻き取られてゆく。
腐れ縁のメディア霊能者、水鏡の誘いによって島を訪れた、卜部誠&万亀山かなめ。
バカンスついでの簡単な仕事だったはずの依頼は、島に仕掛けられた因縁の渦へと続いており。
二つの視点でかたられる島の物語は、やがて一点へ巻き込まれてゆくように、くるり、くるりと螺旋の渦へと収束してゆく。
光と闇、平穏と災厄、そして楽園と深淵。
その中心より通じるものは、奈落か、解放か。