概要
いったい何から攻撃されているのかはわからない。
だが、戦わねばすぐに命を失うほど苛烈な攻撃だった。
そしてある日。とうとう、捕縛されて命を奪われそうになる。
そこに現れたのはシエルと呼ばれる人物。
シエルは〝それ〟に、「良い子になりなさい」と命じた。
「今度は人の子として生まれます。そこで二十歳になるまで生活をし、良い子として過ごすのです。そうすれば力も翼も。それからお前のその身体も返してあげましょう」
そう言われ、〝それ〟は地上に転生する。
人の子として転生した〝それ〟はリチャードという名前をもらい、相変わらず命を狙われながらも生活を続ける。
そんなリチャードの義妹として、彼の家に引き取られてきたのはエイダという幼女だ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!世界観が圧倒的によすぎる……!!!
実はSF好きにおすすめです。この作品。
戦い続けてきた「それ」。「それ」はシエルという天使に「いい子になること」という条件でリチャードという人間に転生させられることとなります。そんな彼に待ち受けている様々な困難。そして意外な結末。
アクションシーンも見事だというほかありませんが、「いい子」とは、「人生とは」と考えさせられる非常に哲学的な側面が印象的でした。とくにリチャードがある人を失う場面は私にとって鮮烈であり、「人間はどうして生きていかなければならないんだろう」とうなりました。本当に深い作品で、読み応えがあります。
長文タイトルだ、と敬遠してしまいがちな方にこそ絶対読んでほしい骨太な作品…続きを読む - ★★★ Excellent!!!『進撃の巨人』好きに刺さりそう!
あちらの世界観が大戦中のドイツあたりの雰囲気なら、こちらはそれより百年古いイギリス風の異世界といった雰囲気。馬車とかパブリックスクールとか貴族、天使など。
義妹エイダとの関係を考えると『鬼滅の刃』の風味も少々。
いや作品名を出すのはちょっとな、とは思ったんですけど、あっち方向の雰囲気がある作品だと伝えるのにわかりやすいかなって。わ、悪気はないです(;´Д`A ```
端的に世界観を伝えられたらよかったんですけどもね。ちょっと表現がむずかしくて。
ああいったダークでシリアスなファンタジーで、「生きる」とか「生命とは」とか「神や善」みたいなものを考える作品なのです。
でも読み心地は意外とライ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!そのパンドラの箱の最奥にあったものは、果たして本当に希望であったのか?
ただ戦うことだけの存在であったソレは、捕縛され断罪され、そして、人の子として転生させられた。そして、二十年の猶予を与えられ、「良い子」になることを命ぜられるのだ。
伯爵家の子息リチャードとして人間の生を始めたソレは、天使の監視のもと、すくすくと成長してゆく。だが、「良い子」というものがどういうものであるかは、全く分からなかった……。
なかなか攻めた作品です。
人の中の善、まるで機械のような天使たち、狂って暴虐を働く堕天使ども。悪意をもって邪魔する人間と、愛を教えてくれる大切な人たち。親友、夢、そして絶望。これらが渾然となって、善とは何か? 悪とは何か? そして、生命とは何か?を問…続きを読む - ★★★ Excellent!!!力を奪われ「良い子になること」を条件に転生した主人公の望みは叶うのか?
知らぬまま重ね続けた同族殺しの罪を問われ、あわや殺されそうになった主人公。
彼はシエルと名乗る天使によって、力を奪われ、人間の子ども・リチャードとして転生します。
力を取りもどす条件は「良い子として二十歳まですごすこと」
リチャードとしてさまざまな経験を積む中、果たしてリチャードは力を取り戻せるのか……?
読み進めるうちに、独特な世界観にどんどん魅せられていきます。
途中、涙なしには読めない苦しいシーンもあるのですが……。
リチャード達の行く末がどうか幸せなものでありますようにと、祈らずにはいられません。 - ★★★ Excellent!!!読み応え抜群、最高の作品が誕生しました!
〝それ〟にとって、世界は「快」か「不快」しかなかった。
第一話にあった、この言葉からすでにやられました。
主人公である〝それ〟は自分の存在が何かもわからない。ただ、戦っている。そんな彼の前に現れたのが、神? 天使? であるシエル。
なぜか天使たちに恨まれている〝それ〟に唯一の機会を与えてくれたのがシエルです。
彼は〝それ〟に、「良い子になりなさい」と命じました。
そうして、〝それ〟は人間の子リチャードとして、優しい両親のもとに転生します。
良い子とは何か?
二十歳までを人間界で生きるリチャードはさまざまな経験をえて、それを追求していきます。
そんな彼に親友や義妹ができ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!力を取り戻すために与えられたミッションは、いい子になること
天界で命じられるまま、戦っていた主人公。
ですがいきすぎた行為のため力を奪われて断罪されることとなり。そんな彼に与えられた試練が、力を持たない人間に転生して、いい子になること。
そうすれば、奪われた力を取り戻せる。
貴族の子、リチャードとして新たな生を受けた主人公はいい子になるよう頑張りますけど……いい子ってなんなのでしょうね?
人のためになることをしたら、いい子なのか。人間の世界ですごし、友達を手本としながらいい子になろうとするリチャードなのですが……。
運命はどうしてこうも、リチャードを放っておいてくれないのでしょうね。
優しい友達やかわいい妹と、大切なものを作っていくのに、平穏を脅…続きを読む - ★★★ Excellent!!!力を取り戻すため良い子になる。ビジネス良い子な人生のはじまりはじまり?
命令の下、善も悪もなくひたすらに戦い続け、天使も堕天使も手にかけてきた〝それ〟。
そかし〝それ〟は一人の人間として生まれ変わり、持っていた力は剥奪。二十歳まで良い子として育てば、力を返してやると約束されます。
というわけで、リチャードという人間となった〝それ〟は力を取り戻すため良い子でいることにするのですが、そもそも良い子ってなんでしょう?
親や先生の言うことを聞くのが良い子? 勉強をしみんなから尊敬されるのが良い子? わからないまま手探りで良い子がなんなのか探っていくリチャード。
とはいえ彼にとって、良い子はあくまで力を取り戻すための手段です。そんな打算で何かやって良い子と言えるのかとい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!極彩色の世界を生きよう。"良い子"になるため、知らないことを知るために
"それ"は生きるためにただひたすら戦い続けた。
敵味方見境なく、ただ己を害してくる全てを力で屠り続けた。
だが、殺し過ぎた。
"それ"はついに捕らえられ、命を奪われそうになる。
が、「シエル」という天使の仲介により、"それ"は力と翼をシエルに預ける代わりに二度目の人生を与えられた。
「人の子として、二十歳まで"良い子"として生きること」
シエル曰く、そうすれば力も翼も戻してやるという。
"それ"はリチャードとしてまた生きることになり、そして知る。
"快"か"不快"か。
それだけだと思っていた世界は、思っているよりもっと複雑で、色彩豊かで、知らないことだらけだということを。 - ★★★ Excellent!!!堕天使殺しの〝それ〟は転生して良い子を目指す
長い天界の歴史の中で、名前を持たない〝それ〟は堕天使を殲滅することをやらされていました。そのとき何名かの天使を巻き添えにしたため、〝それ〟は人間界へと追放されます。
二十歳まで良い子でいられたら力を戻してやる。
そういう約束が交わして。
地上へ生まれ変わった〝それ〟は人間によってリチャードの名を与えられ、良い子を目指すこととなります。
目標とするべき少年を見つけたリチャードは彼を指針に良い子の振る舞いを身に着けていきます。
そんなある日、事件が起きます。
果たして、リチャードは良い子のままでいられるでしょうか。
これは殺戮魔だった〝それ〟が二十歳まで良い子でいられるかが試…続きを読む