あばずれ女を母に持ち名前すら与えられず生まれた事を疎まれるも、相手の悪意を緩和させる魔法を駆使する事を処世術として身に付けたヒロインが、地元の教会の薦めで聖女として大神殿に上がり、当時教皇の娘で病弱な大聖女のスペアとしていきなり大聖女の職に任ぜられるも、周囲の思惑に流されて意思を持たぬ人形のごとく過ごしていたヒロインが、病気で片足を壊死した少年と神殿の治癒治療を終え、馬車を呼びに行った母を待つ間に出会い、その少年から祖父のお店で提供されているパンを半分分け与えて貰い、然も祖父のパンに込める想いを聞き、ヒロインが自身の存在意義を知り、己の望む未来を見出し、毒殺で自分が殺される場面に遭遇した事を幸いに、摂取した毒を神聖魔法で解毒し、死体として横たわっていた棺から抜け出し神殿を出奔。憧れのパン屋に弟子入りを願い、7日間土下座で弟子入りを請い晴れて弟子入りと孤児院出身を告げると、そのパン屋の養女として市民権を申請。その後そのパン屋の息子との邂逅から自身の毒殺犯を突き止めたりと波乱な展開が起きますが、とても面白く読ませて頂きました。