読後の納得感満足感充足感は満点。
勿論キャラクターは魅力的、その掛け合いも面白く、何よりこれ程の長編徹頭徹尾ダレることなく読ませる構成力は驚異的。
戦闘描写に於いても、書ける作家さんにありがちな冗長展開にならず常に捻りの利いた展開で楽しませてくれる。
正直「何やら悪い封印を解こうとしてる何者か」と戦った時に「結果封印を解くの間に合いませんでした」だとか、「強敵を倒したと思ったら、なんだか強くなって蘇った」だとかいう、「之までの戦い何だったんだよ」的なちゃぶ台返しな展開を捻りなくそもままやる作品にはうんざりですが、本作はちゃんと一捻り加えてくれるので素晴らしい。
更に言うと、万事ウェットになりすぎずシリアスなシーンであってもユーモアが有るのも魅力。
贅沢は話をすると後日談を読みたくあるけれど、無いものは仕方ない。
とりあえず現状出ている書籍版3巻、購入させて頂きました。
読みやすい導入部、文体のとっつきやすさにするすると引き込まれ、
気がつけばどっぷりはまって一気読みでした。
読み進むと、どんな脇役のキャラクターにもしっかりとバックボーンがあり、
誰を主人公にしても面白い物語になりうるんじゃないかってくらい、
情報量が分厚い魅力的な物語世界。
その中で台風の目となる主人公が、苦労を重ねてのたうち回りながら力を得ていくのですが、
元々ぱっと見には秀でたものは何も持たない彼が、
考えて工夫して試行錯誤を重ね、味方を得て敵を得て、自分達のホームと呼べる場所を作り上げていく。
目的を諦めない精神の強さ、追い詰められ命がけでも真っ当であろうとする善性で、
とんでもないジャイアントキリングの連続に説得力を持たせる展開に痺れました。
あと、主人公が敵味方関係なくちゃんと相手の話を聞いて相手が大事にしているものをバカにしないのがね、
ほんと精神の王者だなって。
カクヨムに限らず、数多のweb小説の中でも上澄みも上澄みの完成度を誇る作品。
読んでいて違和感を感じさせず、けれどテンポの良い小気味の良い文章の完成度、よく練られた世界観の設定、NAR●TOを思わせるキャラクターのバックボーンや心情の深み、中二心をくすぶるロマン溢れる数々の技。
一息ではとても言い表せられない魅力がたっぷりと詰まった作品であると強く感じます。
主人公であるウルの一貫した、彼のただ一つ異質とも言える強靭な精神力を武器に周りの怪物達に食らいついていこうとする姿勢は読者にどんな苦境をも乗り越えてくれるだろうという安心感と、一体どのようにこの苦境を脱するのかという期待感を持たせてくれます。
キャラクターの魅力を語ろうとすると、皆千差万別の良さを持っていてとてもではないが語りきれません。この場で言えることは、ヒロインは皆悶絶するほど可愛いしかっこいい。
イケおじもイカした姉さんも頼もしい戦士達もちょっと抜けてる美人さんも、etc、、、、
とにかく面白くて、熱くて、泣ける。広くて深い、素晴らしい作品だと言わせていただきます。
いずれはマンガ化、そしてアニメ化も全くもって夢でないと思います。
3巻発売を記念して、微力ながら紹介のほどをさせていただきました。
ぜひ読んで!
初めてweb小説見る人は敢えて読まない方がいいかもしれない。多分、この小説の読後は大抵の作品が見劣りしてしまう。もちろん、他にも素晴らしい作品はある事は事実だ。けれど、この作品はあまりにも特異であり、傑作でもある。何故なら、テンプレートが無い全くのオリジナルだからだ。キャラクター、世界観、設定、バトル、全てに独創性溢れ、全くの新しい世界を最高の主人公やその仲間と一緒に駆け回り、冒険する事ができる。そして、日々格上と闘い、下剋上を成す主人公を見て物語のキャラクターだけでなく、読者も胸を焦がし、彼の行く末を見届けるため彼について行く。近年稀に見る傑作を是非読んでみて欲しい。
と、少し真面目に語ってみたが要約すると
「マジ面白いから絶対見ろ。」