概要
ある日青年は「この家で大事にしてもらった猫です」といった。どちらさま?
亡くなった祖母の京都の染め糸屋をついだ麻琴(まこと)は、ピンチだった。
常連客は高齢でどんどん店からはなれていく、おのずと店の売上は右肩下がり。
東京の母からは、店をやめて帰ってこいとせっつかれる始末。
そんな中、ひとりの青年が店を訪ねてきた。中性的な容貌のその人はいった。
「僕、この家で大事にしてもらった、猫です」
「はい?!」
どうみても人間にしかみえない彼は、麻琴を助けたいと店を手伝いはじめた。
崖っぷちの染め糸屋を再生して、母親を納得させることが、できるのか?
せつない恋が似合う街、京都。
不思議な縁で結ばれた人々が、新しい一歩を踏み出すものがたり。
染め糸からできる、ハンドメイドこもの。お店をかざるアンティークの数々。
そして、「会いたい人に、会える」というミ
常連客は高齢でどんどん店からはなれていく、おのずと店の売上は右肩下がり。
東京の母からは、店をやめて帰ってこいとせっつかれる始末。
そんな中、ひとりの青年が店を訪ねてきた。中性的な容貌のその人はいった。
「僕、この家で大事にしてもらった、猫です」
「はい?!」
どうみても人間にしかみえない彼は、麻琴を助けたいと店を手伝いはじめた。
崖っぷちの染め糸屋を再生して、母親を納得させることが、できるのか?
せつない恋が似合う街、京都。
不思議な縁で結ばれた人々が、新しい一歩を踏み出すものがたり。
染め糸からできる、ハンドメイドこもの。お店をかざるアンティークの数々。
そして、「会いたい人に、会える」というミ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!運命の糸が想いを手繰り寄せる
店を守ろうとする女の子の話が読みたい、しかもファンタジー要素があって、きゅんとしたい。できればアンティークも登場してほしい。本作は、そんな要望を全て叶えてくれます。
亡き祖母の店「リンカネーション」を継いだ麻琴。半年ほど頑張って経営しているものの、母からは東京に帰るよう催促されてしまう。そんな麻琴のもとを訪れた一人の好青年・しろくんが、麻琴と「リンカネーション」の運命を変えていく。
お客さんや同業者との出会い、作中に登場する染め糸やアンティークが美しく描かれ、わくわくしながら読みました。
キャラ文芸は京都を舞台にした話が多いですが、本作は京都でなければ成り立たない世界観です。随所にち…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋心・不思議・猫・素敵が詰まった『リンカネーション』にようこそ!
祖母のお店を継いだ主人公『麻琴』と、そこに現れた自称昔お世話になった『猫』である『しろ君』、それに主人公が恋心を寄せるいとこ『純兄ちゃん』の恋とビジネスとファンタジーのお話です。
しろ君は、自称『猫』なのですが人間だし、ビジネスに明るいし、最初から麻琴の事好きっぽいし謎が多い存在。
対して麻琴はいとこの純兄ちゃんに恋心を寄せていて、そこには見事な三角関係が存在する事になります。
まだ物語は始まったばかりで、麻琴が祖母から受け継いだ染め糸屋『リンカネーション』を立て直そうとする段階がメインに書かれています。
でも、麻琴は鈍くさいみたいで、そこにはしろ君のナイスフォローがたくさん入ってきます…続きを読む