悪役令息の叔父に転生しました

　頼まれると断れない性格が災いし、過労で倒れてしまった俺は、目を覚ますと異世界で、元騎士レドーク・エルヴェノムとして転生していた。
　しかもこの世界は、かつて読んだ小説の舞台であり、俺自身は悪役に殺される端役だったことに気づく。
　無情のレドークと呼ばれていた今の自分に、前世の記憶が融合した俺は心を入れ替え、今までの所業を反省し、悲劇を回避するために酒を断ち、生活環境を整えていく。
　そんな折、伯爵である兄、ゼルゲスが一人の少年を連れてくる。
　少年の名はヴィオル――小説のラスボスであり、将来レドークを殺す人物だった。

　だが、実父に虐げられているヴィオルの姿を目の当たりにした俺は、思わず叫んでいた。

　「俺がこの子の父親になる！」



　※本作品に関する今後の展開についての予想や要望…続きを読む