概要
舞台は森に囲まれた平和な国、シレア。
国の中で時を刻むのは、王都シューザリーンの城下街に立つ時計台のみ。その鐘楼の音が、人々の生活を、一日を、一年を刻んでいた。
しかしある時、その時計に異変が起こる。
南の海洋国テハイザとの緊張関係の中、国を揺るがすわけにはいかない。その才誉れ高き兄王子不在の中、国の安寧を取り戻すため、王女が奔走する。
そんな非常事態に、シレアの森に迷い込んだ少女がいた。彼女は一体、何者なのか。
この国から、この世界からは別のところから来た、驚くばかりの外見の少女と、王女の関係は——?
次々に起こる異変、国を取り巻く政治的思惑、それらが渦巻き、王女と少女、シューザリーン王城の人々を襲う——!
在るはずの「
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- ★★★ Excellent!!!旅がしたい。何度でも訪れたくなるシレア国を心行くまで
人生の中で読んでおいた方がいい作品は何か。そのような質問があったら、間違いなく本作を挙げます。子どものころに魅せられたファンタジーの心躍る世界観のように、豊かな情景描写とともに脳裏を鮮やかに染め上げていくのですから。
美しい紅葉の道を歩いていたはずの少女・ウェスペルがいつしか迷い込んでしまったのは、緑濃い森に囲まれたシレア国。
古より伝わる鐘楼の時計は国の宝で、シレア国の中で時を刻む唯一無二の存在でした。その由緒正しい時計に起こる異変を解決せんと、ウェスペルと瓜二つの王女・アウロラが奔走します。城の人達に内緒で城下町での買い物をするおてんばな王女様ではありますが、民のために毅然と動く姿や随…続きを読む - ★★★ Excellent!!!時を紡ぐのはきっと、自分自身。美しい異世界での成長物語!
旅行先で歩いていると、ふと美しい紅葉が目に入る。
足は自然とアスファルトを離れ、敷き詰められた紅と金の絨毯を踏んで、脇道の少し奥へ。
たったひとつの好奇心、気まぐれ──なのに、少女は見知らぬ世界へと迷い込んでしまう。
しかもそこには自分と同じ顔を持つ、お転婆な王女様がいるファンタジー世界だった……⁉︎
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異世界転移、とはまた違う優しい導入から始まる本格ファンタジーです。といっても剣と魔法が栄え、さまざまな種族が暮らすタイプのファンタジーでもなく、あくまで舞台は私たちと同じようなヒトが治める、美しい自然に恵まれた『シレア国』。優秀で聡明な王族によって良い政が行われてきたこの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!紅葉のアーチを抜けた先、「シレア」の入り口はこちらです。
旅の途中、色付く木々の美しさに魅せられた少女は、おとぎ話に出てくるような別世界──自分とよく似た王女と、とても素敵な兄王子が治める王国・シレアに迷い込んでしまいます。
彼女は、兄王子の不在を守る王女を手伝い、国を揺るがす一大事に巻き込まれてしまうのですが、そんな彼女の心の拠り所となるのが、王女と王女の命を受けて働く城勤めの青年です。
青年と少女が互いに抱く淡い恋ごころに、私はときめきが止まりませんでした。
惹かれ合うふたりの初々しいやり取りに、何度身悶えしたことか。
彼女の危機を救おうとする青年も、カッコよくて大好きです。
もう一人の主人公である王女の、年相応の明るさや王族としての立派…続きを読む - ★★★ Excellent!!!その国唯一の時計が止まるとき――海外児童書のような本格ハイファンタジー
舞台となるのは、ヨーロッパに似た世界の中で豊かな森に囲まれたシレア国。その国で唯一時間を告げていた時計台が止まった時、事件は起こります。
兄王不在の中、事態の収拾に奔走する王女。
そして時を同じくして、王女の瓜二つの少女が異世界からシレアの森に迷い込み……。
まず目を見張るのは、作者様の高い筆力です。紙の本で出版されたものを読んでいると錯覚するほど、本格的なハイ・ファンタジーが描かれています。
情景や登場人物の心理描写も丁寧でありながら、読みやすさも兼ね揃えているところがまるで海外の重厚な児童書のよう。じっくり読書を楽しみたい人におすすめです。
個人的に気に入っているのは、シレア国の雰囲…続きを読む