概要
不実な婚約者に罵られ、居場所を奪われた「籠の鳥」の王女。だが、彼女を「勝手に守る」と決めた隣国の王太子は、誰よりも過保護で執着心が強かった――。
古き精霊四氏族の一つ、土の国。
本来は一代に一人しか現れないはずの「地脈の巫女」が、なぜか二人、同時に現れた。
王家と両大公家の思惑は絡み合い、巫女は「守るべき存在」から「利用される存在」へと変わっていく。
その渦中にいるのは、地脈の巫女の力を持つ第一王女。
彼女に示された選択肢は、籠の中で“正しさ”に守られて生きるか、すべてを失う覚悟で、外へ出るか――。
愛と裏切りを知った王女が選ぶ道は?
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- ★★★ Excellent!!!籠の扉は開かれている
後ろ盾なく立場の弱い土の国の第一王女タリシャ。
彼女を庇護するべき許嫁の愛が自分に向いていないことを知ってもどうすることもできません。
彼女に求められるのはその異能による役目のみ。
その役目さえ、いまや許嫁の愛人により追われつつあります。
彼女は籠の鳥。
しかしそんな彼女の前に籠の扉を開く者——草の国の王太子タリクが現れます。
大人になり立場を知るほどに全てをかなぐり捨てて自由を求めることが難しくなります。
たとえ籠の扉は開かれていたとしても。
それでも、一歩を踏み出すか否かを問われる瞬間は訪れます。
はたして、草原を吹く風は籠の鳥を空へと連れ出すことができるのでしょうか。
精霊4氏…続きを読む - ★★★ Excellent!!!土の国の王女は、格下の婚約者と義理の妹から見下される。でもざまぁ!
土の国の第一王女タリシャには、幼い頃から婚約が内定している左大公家世子ダリオンから見下されています。
序列では王家の姫のほうが大公家のダリオンよりも上なはずですが、裕福な大公家が母を亡くして後ろ盾を失ったタリシャの後見人となったため、ダリオンが増長しています。
しかも、そのダリオンは右大公家末娘リェンと親密にしていて、婚約内定相手であるタリシャを踏みにじる行動ばかり起こします。
リェンがヘマをしてもすべてタリシャのせいにする。
リェンの悪意がタリシャを悩ませるのです。
そんなときに現れたのが草の国王太子タリクでした。
彼は土の国の第一王女タリシャに猛烈なアタックをかけてき…続きを読む - ★★★ Excellent!!!籠から飛び出した鳥が、ワンコに溺愛され未来を紡ぐ。
本格ハイファンタジーで、徹底的に編み上げれた世界観。
精霊4氏族。
そのうちの一つ、土の国。地脈の巫女は本来、当代、一人しか生まれない。そんな通説を覆すように、二人の巫女が相まみえる。婚約者は、まさかのもう一人の巫女に執着を――。
冒頭から、エピローグが約束されている物語構成だから、安心して読めるのですが愛されず、報われないヒロインの思いが痛い。でも、それを覆す、愛情たっぷりのワンコ王子。
でも、この物語の真の魅力は、守られるだけの子でもないしい。利用されて良しとしない。そしてお飾りを良しとしない芯の強さ。そこにヒロイン、タリシャの魅力です。
政治やしがらみに翻弄されながらも、想…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「金の籠を捨てて、わたしは自由な空を選ぶ」
冒頭から主人公タリシャの覚悟が胸を打ちます!
土の国の第一王女にして地脈の巫女――本来なら誇り高き運命のはずが、右大公家末姫リェンの登場で全てが揺らぎ始める。「象徴として大事にされるのではなく、自分の足で運命を歩く自由が欲しかった」という彼女の叫びが痛切です。
本来一代に一人しか現れない地脈の巫女が二人?王家と大公家の思惑が入り乱れる中、タリシャが選んだのは、草の国タリク王太子の手を取り、広間で高らかに宣言すること。
幸せだった日々の回想と現在の対比、重力の塊を操る巫女の力、そして「プライドを尊重しない人たちのもとで人生は浪費しない」と言い切る強さ。
王女の誇りと自由への渇望が交錯する、ファ…続きを読む