episode2 男子会の恋バナ       帚木

2.1 雨夜の品定め

🌟帚木ははきぎざっくりあらすじ

 17歳に成長した光源氏の恋物語。憧れの人との恋はうまくいかないので、いろいろな女子と付き合っています。男子同士の恋バナも盛り上がったようです。


【超訳】帚木ははきぎ

源氏17歳


✈✈✈Let' go to SenmojiGenji


 源氏の君は成長して17歳になっていたの。そのイケメンぶりと仕事の評判は宮中でも有名だったわね。結婚した葵の上との夫婦仲はあまりよくないんだけれど、他のオンナ遊びが派手というわけでもないの。(当時は一夫多妻制)

 憧れの藤壺の宮さま(父帝のお妃、源氏のお母さんではない)への恋心は禁じられた関係だから進められないしね。

 宮中には頭の中将とうのちゅうじょうという人がいたんだけど、彼もイケメンで源氏とはいいライバルであり友達でもあったの。正室の葵の上のお兄さんなのね。だから源氏は葵の上のいる左大臣家に行っても、奥さん葵の上のところじゃなくて友達の頭中将のところで遊んでいたみたいなの。


 ある雨の夜、夜勤の彼らは女の子の話を始めたの。男子会の恋バナね。欠点などをお付きの女房達がカバーしてしまっている上流階級の姫よりも、そのままの性格がよくわかる中流階級の女子の方が実はいいんじゃね? なんて頭の中将が話し出すから源氏も興味を持ったのね。他の男子ふたりも混じってどんなコが好みのタイプか話は盛り上がったみたいね。



「あるバカなやつの話なんだけどさ」

 と頭の中将が話を始めたの。


 身分のそう高くない女性とつきあうようになったんだよ。撫子なでしこって呼んでたんだけど、結婚するわけでもなく、毎晩通うわけでもなく、たまに気が向いたときに会いに行くぐらいで、他の女子とも遊んでいたワケよ。でもその彼女はなかなか会いに来ないからといって文句を言うわけでもなくてさ、でも会いに行ったときは嬉しそうにしてくれてさ。そんな彼女の態度にいい気になっていたら、ある日突然彼女はどこかに行っちまったんだ。あとから聞いたんだけど、妻(頭中将の正室)が嫌がらせをしていたらしい。実は子供むすめも生まれていたんだけれど、どこを探しても見つからなくてさ、これが。


 そんな頭の中将の話を聞きながら夜は更けていったの。


To be continued ✈✈✈

 


◇これが物語の中でも有名な「雨夜の品定め」です。まぁ、いつの時代の恋バナも変わりませんね。男子も、女子も。

 男子4人の恋バナ大会。それはそれは盛り上がったみたいだけれど、ひとりだけ冷めたヤツが。そう、源氏の君。自分が辛くて叶わない恋をしていたから、他のヤツの恋バナなんてどうでもよかったみたい。だからといって、自分のその恋バナは誰にも話せないしね。


「自分の恋バナって藤壺の宮さま?」

 自分のお母さんではないけれど、お父さんのお妃さまに恋してるとは誰にも相談できないでしょ?



NEXT↓

2.2 空蝉との一夜


☆こまちのおしゃべり

【別冊】源氏物語のご案内

この男子会の恋バナを詳しく(チャラく)訳してあるの。

『【別冊】源氏物語 ~俺はいつでも本気だぜ?~』

好きな女の子のタイプってどんなよ?

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881765812/episodes/1177354054881766179


 この男子会、好き勝手なことばっかり言っててムカつくんだけど!


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