14.2 明石の姫君の誕生
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
そういえば明石の君はどうしてるかなと心配した源氏は明石に使いを出したの。そうしたら女の子が産まれたという報告があったの。この子が明石の姫君ね。源氏は前に占いをしてもらったんだけど、「子供は3人。帝と妃、それから太政大臣が産まれる。妃は身分の高くない女から産まれる」って言われていたの。実際に冷泉帝が帝になっているから、この女の子が将来皇后になるかもしれないと思って、京から
明石なんて田舎に来て心細かった乳母も見たこともない美しい赤ちゃんに夢中になってお世話したんですって。源氏と明石の君も手紙のやりとりはするんだけど、まだ京には呼べなくて、でも源氏は明石の君と姫君に早く会いたいと願っていたの。
~ いつしかも 袖うちかけん をとめ子が 世をへて撫でん 岩のおひさき ~
(早く(俺の)手元で育てたいよ。天女が撫でるように姫の未来を祝福するよ)
源氏はこの歌を乳母に持っていってもらったの。
~ 一人して 撫づるは袖の ほどなきに 覆ふばかりの
(わたしひとりでは心細いの。あなたに支えてもらいたいの)
明石の君がこんな返歌を源氏に贈ったから源氏は明石の君と姫君に早く会いたくてたまらなくなったみたいね。
子供が生まれたので源氏は紫の上に全部正直に話すの。
「世の中ってうまくいかないよな。(赤ちゃんが)できてほしいと思うキミにはできなくて、そうじゃない子(明石の君)にできちゃうんだよ。でもさ、女の子なんだけどね。まあシカトもアリなんだけど、親としてはそうもいかないからさ。そのうち京に呼び寄せるけど怒んないでね」
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ いつしかも 袖うちかけん をとめ子が 世をへて撫でん 岩のおひさき ~
~ 一人して 撫づるは袖の ほどなきに 覆ふばかりの
明石の君が心細くて源氏大臣に贈った歌
◇明石の君が女の子を出産しました。高貴な家では乳母が赤ちゃんを育てます。源氏は信頼できる乳母に明石に行ってもらいます。わざわざ乳母の家にまで源氏が訪ねて「明石の姫君と明石の君のことを頼みます」とお願いしました。乳母は自分のような家来の家にまで源氏が頼みにやって来たので、
「よっぽど明石の君さまのことが大事で愛していらっしゃるんだわ」
「こんな素敵な方からそんなに想われてうらやましいわ」
と思ったそうです。
「この女の子が占いで皇后になるって言われた子なんだね」
皇后になるためにできる限りのことをしてあげたい源氏ですね。
「それはいいけど、紫ちゃんに『怒んないでね』ってさぁ、怒るに決まってんじゃん。バカ源氏」
三千年に一度とも言われる超絶イケメンもこまちちゃんにかかればバカ呼ばわりです。
「ヴィジュアルはそりゃ重要だけど、やってることが許せないんだもん!」
当時のお姫様たちはどんな想いで読んでいたのでしょうね。
NEXT↓
14.3 紫の上の愁い
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます