18.2 再会
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
~ いきてまた 逢ひ見んことを いつとてか 限りも知らぬ 世をば頼まん ~
(またお会いできるのがいつなのでしょうか。寿命だっていつまでかわかりません)
「せめて都まで送ってくれませんか?」
明石の君はお父さんにそうお願いするんだけれど、それはできないよと入道は言いながらも都までの道中のことはとても心配しているの。
「私が死んでも法事などは気にしなくてよい。悲しむ必要もない」
「(死んで)煙になる直前まで姫君のことを祈っている」
そう言って明石の入道は明石の君たちを見送ったの。
そんなお父さんと別れ、大堰川のお屋敷に来たのはいいけれど源氏はすぐには来てくれないのね。源氏が近くにいる京まで来たのに源氏には逢えなくて、離れてきた明石のことも恋しいし、明石の君はとても寂しく暮らしていて、源氏が明石でお別れのときに置いていったお琴を弾いたりして過ごしていたの。
~ ふるさとに 見し世の友を 恋ひわびて さへづることを
(懐かしいあなたのことを想ってあなたのお琴を弾くけれど、こんな田舎娘の琴を誰が気づいてくれるのかしら……)
源氏はすぐにでも行きたいんだけれど、変なウワサになっても嫌だから自分で紫の上に告白するのね。明石の君が京に来たことをね。それから自分の造っている嵯峨の御堂の用事があるから
当然紫の上のご機嫌は悪くなったわ。
そうしてなんとか源氏は大堰川の屋敷で明石の君と3年ぶりの再会を果たすの。明石での普段着姿でもステキだった源氏の正装はまばゆいほどに立派だったんですって。源氏もこんなに深く愛していたんだなって明石の君を見て思うの。姫君もとっても可愛らしく成長しているの。
お母さんの明石の尼君も源氏と明石の君との再会に今までの心配事も忘れ、ほっと一安心したの。
源氏も尼君に挨拶をして姫君を育ててくれたお礼を言うの。尼君は姫君の将来に母親(明石の君)の身分の低さが問題になるんじゃないかと不安ですって源氏に打ち明けるの。
To be continued ✈✈✈
🖌Genji Waka Collection
~ いきてまた 逢ひ見んことを いつとてか 限りも知らぬ 世をば頼まん ~
明石の君が父親の明石入道に贈った歌
◇ようやく源氏と明石の君が再会しました。京に戻って復職してますます素敵になっている源氏。出産後もあいかわらず美しく品のある明石の君。美男美女カップルですが、娘の将来のことを考えるとお母さんの身分が高くないことがネックのようです。身分社会、ですね。
「そりゃ紫ちゃんのご機嫌は悪くなるよね。当然じゃん」
離れていたときに出会って付き合っていたカノジョの登場です。
「身分が低いから付き合えないって明石さん最初に言ってたじゃん。それでも源氏とお父さんが無理に結婚させたんじゃん。源氏が責任とるべきじゃん」
こまちちゃんが裁判官か検察官に見えてきました……。
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18.3 明石の姫君の育て方
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