44.3 悩める玉鬘
✈✈✈Let' go to SenmojiGenji
3月になって桜の木の近くで玉鬘の娘ふたりが碁を楽しんでいるの。姫君たちは18、9歳で容姿も性格もそれぞれに素晴らしいの。長女は気高く美しくて華やかなカンジで、お母さんの玉鬘が「普通の人の妻にはしたくない」って思うのももっともなのよね。二女は清楚で聡明な顔立ちなの。
玉鬘の息子たちは冷泉院と長女との結婚に反対なの。帝位を退いている院よりもこれから帝になる東宮の方がいいんじゃないかってお母さんの玉鬘に提案するの。
月日が経っても冷泉院からのアプローチはまだ続いているの。おまけに冷泉院のお妃で玉鬘の異母妹の弘徽殿女御からも気にしないでどうぞと言われちゃうの。もう断り切れないわね、ということで結婚準備を始めると、息子の蔵人少将に泣きつかれた雲居の雁(夕霧の正室で玉鬘の異母妹)からも手紙が来て玉鬘は本当に困っちゃうのよね。
雲居の雁には「いずれ二女を息子さんに……」って玉鬘は返事するんだけど、息子は長女のことが好きだからそんな提案は受け入れられないの。そんな間にも長女の結婚準備は進んでいって、夕霧も雲居の雁ももうどうしようもできなかったみたいね。
4月に長女が冷泉院と結婚したの。蔵人少将も薫も失恋で落ち込んでるの。今上帝までもが玉鬘の息子に不平を言い、そのことを息子は玉鬘に伝えるけれどいまさらどうにもならないわよね。
冷泉院は長女をとても寵愛して、長女はすぐに妊娠して女の子を産んだの。産後も冷泉院の寵愛が変わらないから弘徽殿女御の女房たちは面白くなくて女房同士のもめごとも出てくるの。おまけにいまだに今上帝が愚痴ってくるから玉鬘は二女を帝に入内させることに決めちゃうの。
なにはともあれふたりの娘を嫁がせたので玉鬘は出家しようって思うんだけど、息子たちに反対されちゃうの。
長女は男の子も産んで冷泉院の愛情を独り占めしていたから、とうとう弘徽殿女御との関係までギクシャクしてきちゃうの。そんな話を聞くと宮仕えなんてさせるんじゃなかったわ、って玉鬘は後悔したんですって。
第四十四帖 竹河
To be continued ✈✈✈
◇第四十四帖竹河でした。
episode44 玉鬘のお悩み 竹河
42.1 玉鬘ファミリー
42.2 薫と音楽会
42.3 悩める玉鬘
源氏亡きあとの玉鬘一家の近況ですね。夕霧に紅梅に玉鬘、子供たちの「婚活」に忙しそうですね。
「なんか子供たちの婚活大変だねぇ」
玉鬘と新弘徽殿女御と雲居の雁は異母姉妹です。玉鬘の長女を冷泉院に嫁がせました。雲居の雁は息子と結婚させたかったし、新弘徽殿女御は最初は「気になさらずどうぞ」と言っていましたがあまりの寵愛に関係性がぎくしゃくしてしまったようです。
四十四帖までが第二部までの登場キャラのその後を描いた内容でした。四十五帖からが「宇治十帖」と呼ばれる源氏物語完結編です。
いよいよ薫と匂宮の物語が動き始めます。
「薫くんと匂宮くんの恋物語かな。楽しみ!!」
NEXT↓
episode45 若きエリートの苦悩 橋姫
45.1 八の宮というひと
☆こまちのおしゃべり
【別冊】源氏物語のご案内
源氏物語ロケ地ツアーだよ。
源氏の世界⑪ 『源氏物語』ツアー京都編https://kakuyomu.jp/works/1177354054881765812/episodes/1177354054886857416
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